【米国ETF・DVY】iシェアーズ 好配当株式 ETFの評価-継続配当株を狙う高配当銘柄

米国株

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今回のブログ記事はiシェアーズ 好配当株式 ETFの私的評価を記載していきます。

早速内容を記載して行きますが、本記事の情報は2019年3月31日時点での情報となります。

基本情報

対象インデックス ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ディビデンド・インデックス
構成銘柄数 104
分配金利回り 約3.27%
経費率(信託報酬) 0.39%
分配頻度(権利月) 3月、6月、9月、12月
投資対象 米国

項目を説明する前に、まずこのETFの方針を確認する必要があります。それは以下の通りとなります。

iシェアーズ 好配当株式 ETFは、比較的高配当の米国株式で構成される指数と同等の投資成果を目指しています。

  • 継続的に配当金を支払っている米国企業の株式に投資します。
  • 過去5年間において配当支払いのある米国企業の株式100銘柄に投資します。
  • インカムの獲得を目指すために活用できます。

iシェアーズ 好配当株式 ETF-Fact Sheet

つまり比較的に高配当銘柄の中で、配当が5年間と途切れることなく継続的に出ていることが、構成銘柄の条件となっています。そのため分配金利回りは非常に高くなっています。

そして信託報酬は0.39%と、米国ETFの中では少しばかり値の張る状態となってはいますが、後述するトータルリターンの関係からコストに見合った値になっているとも言えます。

上位10銘柄

順位 保有銘柄 構成比
1 フォード・モーター 2.26%
2 AT&T 2.21%
3 アルトリア・グループ 2.05%
4 ワンオーク 1.84%
5 フィリップモリス 1.70%
6 PPL 1.62%
7 センチュリーリンク 1.60%
8 ドミニオン・エナジー 1.60%
9 クアルコム 1.55%
10 オクシデンシャル・ペトロリウム 1.54%

上位10銘柄の構成においてはタバコ、電力、原油、通信関連株となっており、ひたすらに高配当銘柄を主体としている印象です。

この中でタバコ関連株のアルトリアグループとフィリップモリス、そして通信株のAT&Tなど、将来が期待されにくい銘柄だが配当は継続的に出す、その様な銘柄が見受けられます。

セクター比率

セクター 比率
公益事業 24.86%
一般消費財・サービス 14.58%
金融 13.93%
エネルギー 9.10%
素材 8.20%
生活必需品 7.96%
情報技術 7.52%
通信 7.04%
資本財・サービス 4.32%
ヘルスケア 1.98%

公益事業が非常に多くなっていますが、これは電力会社等の銘柄が多く構成されているためです。電力会社は高配当銘柄が多く、そして電力という根幹をなすインフラ事業であるため安定性が高いことが挙げられます。

その他のセクターとしては可もなく不可もなくといった所ですが、全般的に高配当継続の銘柄が多いセクターを含むが、それなりにボラリティが高いセクターも含んでいる印象です。

トータルリターンは実は高い

今までの実績を確認することを目的として、同じiシェアーズのHDVとDVYのトータルリターンを確認していきましょう。なおデータは2019年3月末時点でのデータとなります。

ETF 経費率 分配金
利回り
年率平均
1年 3年 5年
DVY 0.39% 3.27% 5.26 12.13 9.91
HDV 0.08% 3.27% -2.93 8.41 7.42

上記は年率でのリターンとなるため、もちろんマイナスとなる年もあります。短期の1年のリターンではそれが顕著に出ています。

そして以外に高配当と名高いHDVと同等の分配金利回りとなっており、リターンについても全般的に高くなっています。全期間でHDVを超えていることには驚くばかりです。

ただしこれはHDVの1年リターンが大きく足を引っ張っている事もあります。またHDVが頻繁に銘柄を入れ替えている背景もありますので、状況によっては分配金利回りに差が付いたり、今後はリターンが逆転することも当然考えられるでしょう。なおDVYは経費率(信託報酬)も高く、HDVの約8倍近くとなるためその点も注意です。

ちなみにHDVでは売却を行ったフィリップモリスをDVYでは保有し続けるなど、DVYの方が銘柄の握力が強いように見受けられます。これはDVYの方が売買回転率が低いという理由もあるでしょう。

総括

継続して配当を出す高配当銘柄を主体とする銘柄で、HDVとは異なった味のあるETFです。

配当を目的とするETFであることと同時に、結果として配当成長性から来る値上がり益をも目論む銘柄となっており、信託報酬はそれなりですが十分に妙味がある状態です。ただしセクターの偏りも含めて、高配当はこれ一本で大丈夫かと問われると、何とも言い難い所があることも事実です。

現在のリターンでは良好であり、高配当という特性からひたすら配当金を受領して再投資に利用するなどの方法も可能です。米国の経済成長を期待しつつ、超長期で保有するのも面白いかもしれません。

終わりに

投稿した全ての米国株・ETFの評価記事を以下に貼り付けておきますので、お時間がある時にご確認を頂ければ幸いです。

・米国株・ETF 評価記事一覧

また月並みではありますが、投資は政治・経済に大きく左右される先の見通しが極めて困難で混沌とした世界であるため、確証が得られません。そのため投資は自己責任でお願いしてしまうことをご容赦ください。

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