MSCIコクサイ・インデックスとは日本以外の先進国に投資可能な有名指数

解説

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MSCIコクサイ・インデックスとは、日本株を含まない先進国に株式投資を行う指数です。また1986年3月31日に算出が開始されてから33年という長い実績があり、多くの金融商品に使用されるほどです。

そして主にはETF・投資信託などに使用され、その実績の良さから今や40を超える数の商品に使用されるほどで、また日本で株式を国際分散投資する場合においての知名度としては有名と言えるくらいです。

またこの指数を取り扱う数々の商品の中で、ピックアップするならば以下のものが挙げられます。

  • 【投資信託】eMAXIS Slim先進国株式インデックス
  • 【投資信託】<購入・換金手数料なし> ニッセイ外国株式インデックスファンド
  • 【ETF】MAXIS 海外株式(MSCIコクサイ)上場投信
  • 【ETF】NEXT FUNDS 外国株式・MSCI‐KOKUSAI指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信
  • 【ETF】iシェアーズ・コア MSCI 先進国株(除く日本)ETF

上記は資金の流入もさることながら、低信託報酬という観点からもピックアップしています。

そして注目を浴びつづけるこの指数は低信託報酬の戦いが行われるほどのものであり、つまり各社が長期に渡って商品を販売していく展望が伺えることとなります。

もちろんユーザに関しても、その戦いによって信託報酬が下がる度に熱い注目を集めるほどです。このように、販売会社だけでなく投資家からも注目を集めている指数と言うことです。このため商品ごとに資金の流入も顕著に差が出るくらいです。

今やこの指数は資産形成において目を離すことは出来ないくらいだと個人的には考えています。

MSCIコクサイ・インデックスの銘柄選択について

この指数に組み入れられている国々は、MSCI社が先進国と定義している23か国のうち、日本を除く22か国で構成されています。

そして大型株・中型株1,300近い銘柄が組み込まれており、これは浮動株調整後の流通株から時価総額を掛けたものが銘柄として組み入れられるというものです。

これを説明すると、政府など握力が非常に強く中々売却しない株については数に含めず、つまり個人投資家やファンド等が保有しており売却の可能性が高い「流通株」の数から時価総額が大きいものから順に選択されています。

また銘柄組み入れの見直しとしては、2月、5月、8月、11月に四半期ごとに行われ、市場の状況によって銘柄の組み換えが発生します。

そしてこれらの原理によって組み入れ銘柄の変更が行われるという事は、先進国においてアメリカ以外のとある国が飛躍的に経済成長を遂げた場合は、その国の比率が高くなるという事を示します。

ちなみに中国は飛躍的に経済成長し、世界の時価総額10位以内にアリババなどがランクインするほどでしたが、MSCIでは中国を先進国と定義していないため組み入れられていないのが現状です。




MSCIコクサイ・インデックスの構成を見る

MSCIコクサイ・インデックスは日本を除く先進国分散投資となっているため、その構成を確認していきましょう。(情報は2019/3/11時点でのものです)

構成国

順位 銘柄 比率
1 アメリカ 67.7%
2 イギリス 6.39%
3 フランス 4.21%
4 カナダ 3.82%
5 ドイツ 3.29%
6 スイス、オーストラリア、香港、オランダ、その他 14.59%

アメリカ主体となっており、その比率の多くを占めている構成となっています。アメリカの経済成長は安定して高いものであったため高い比率となっているものだと推測します。

つまり先進国において、経済成長の強い国の比率が高く設定される指数という事が言えます。

10位までの構成銘柄

順位 銘柄 比率
1 アップル 2.30%
2 マイクロソフト 2.25%
3 アマゾン 1.87%
4 フェイスブック 1.07%
5 ジョンソン&ジョンソン 1.01%
6 アルファベット クラスC 0.97%
7 JPモルガン・チェース 0.97%
8 アルファベット クラスA 0.93%
9 エクソンモービル 0.92%
10 ネスレ 0.76%

基本的に時価総額の大きい銘柄が上位に来ることが分かります。これはアップル、マイクロソフト、アマゾンなどが該当します。ただし完全に時価総額の順で並べられているかと言うとそうでもなく、一部銘柄が抜かれてはいる状態です。

ただし上位に来る銘柄はほぼアメリカとなっており、アメリカ経済の巨大さが伺えます。

セクター比率

順位 銘柄 比率
1 金融 16.69%
2 情報技術 15.88%
3 ヘルスケア 13.22%
4 資本財・サービス 10.42%
5 一般消費財・サービス 9.67%
6 生活必需品 8.35%
7 電気通信サービス 8.22%
8 エネルギー 6.50%
9 素材 4.50%
10 公益事業 3.44%
11 不動産 3.11%

金融で1位、情報技術が2位、3位がヘルスケアとなっています。構成としては、それなりにリスクを取りつつ、値上がりを目論む構成です。

ちなみに情報技術が非常に盛り上がっていた一時期は、情報技術が1位になることもあったため、市場に出回る株式の中での時価総額という基準で並べられているコクサイインデックスの特徴である、波に乗っている銘柄に比率が傾きやすいという傾向が出る事がありました。




日本を含まない、その利点は

日本に住んでいる私たちは日本株を低コストで簡単に購入ができ、個別株やTOPIXなどの流動性が高い商品を選別することが可能です。そのためインデックス投資では日本株を含まないものもアリだとは思っています。

個別株は株主優待もありますし、国内の株式ですから手数料は安いです。我々は日本に住んでいますから、日本株へは安値で簡単にアクセスできるのです。

要は海外の先進国への投資はコクサイ・インデックスに任せて日本は別途売買を行う、この様なスタイルを行う事が利点だと言えるでしょう。

今後もインデックス投資をけん引する重要指数となる

30年を超える実績があるため、他の指数がこれを覆す場合はかなりの努力と実績が必要です。そのため海外株式に投資する指数の中で、コクサイ・インデックス以上の指数は中々現れないのではないかとも考えられます。

今やeMAXIS Slim先進国株式インデックス、<購入・換金手数料なし> ニッセイ外国株式インデックスファンド、これらの投資信託でノーロードかつ低信託報酬で購入することもできますので、つみたてNISAなどの長期での資産形成を目論む口座においても親和性の高いものとなりました。

そのため今後はこのコクサイ・インデックスの動向は注目し続けて行く必要があり、20年後先において、つみたてNISAをされている方々の戦果報告が楽しみでなりません。

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