NISA口座の今後の方針について様々な議論がされて来ましたが、12月7日に新しい情報が展開されました。まだ完全な決定事項かは分かりませんが、どうやら2階建てとする方針が出来たようですね。
ざっくりと説明すると、以下の通りです。
- 1階:リスクの低い投資信託などを対象とした積立枠(年間20万)
- 2階:リスクの低い商品に投資した人だけが、従来通り上場株式などにも投資できる枠(年間102万)
要は、リスクの低い投資信託などを買えば、株式買えますよ、という事でしょうね。
いやしかし、現段階では情報が少なすぎることから想像が膨らみ過ぎて困りました。リスクの低い投資信託とはなんであるのかが分からず、これが日本国債などのレベルを指すのか、それともインデックス系の株式投資を示すのか、これも分からないため悩ましい所です。
でもリスクの低い投資信託が積立NISAと似た商品が購入できるのであれば、ある意味で積立NISAと現行NISAのハイブリットと言えるのかもしれません。もちろんこの2つの口座は年間・最大共に購入可能な金額に差異はあるにせよ、です。
あと、年間20万円枠を完全に消化しなければ、102万円枠を使用出来ないのかについても気になる所です。もしかすると少しの額を買い付けるだけで大丈夫なのかもしれませんが、ここも現状では詳細が分かりません。
個人的に一番気になるのは、ロールオーバの仕組みをどうするかについてです。現行NISAでは含み益が乗って年間120万の枠を超えた場合でもロールオーバ出来る仕様でしたが、新NISAへの移行において、現行NISA→新NISAへのロールオーバが出来なければ強い不利益が生じる可能性もあることから、非常に気になっている部分です。
まだ完全な決定事項ではないと考えますが、これならこれで使用していくかな、という感覚です
個別株とかETFに年間102万円購入できるのであれば、これはこれで新NISAを使っていこうかな、と言う印象を私は持っています。これは若干ながら、制度が無くなるより全然良いやと思っている部分もあったからです。
現行NISAについては、短期売買に使用出来てしまう欠点について批判が出ていた事、そして資産形成という点に合致しにくい事も踏まえての内容もありそうですが、いやはや何とも複雑な制度と言えます。
これだけ仕様が複雑になるのは、裏の背景が絡まり過ぎているということが透けて見えてしまうのが悲しい所ですが、それを考慮しつつ何とか一つの方針を示したという意味で、関係者の方々の苦労が伺える内容です。
いやしかし、この2階建てに関わるものは表現が難しいですね。これは決定事項ではないと思いますし、これから方向が変わるかも分からない状態であり、なんと表現して良いのか何とも言えない。方針が固まりつつあるが議論は継続するような形なのでしょうか。
そして最後になりますが、私としては現行NISAを配当マシーンとして活用しています。配当金によって手元に素早くお金を入れるために、つまり配当という短期的とも言える利益確定システムを運用するために使用していますが、積立NISA、iDeCoの維持がキツイから配当で緩和したいという背景があったりするのは、ナイショの話です。