【米国ETF・VT】バンガード・トータル・ワールド・ストックETFの評価

2020年4月20日

バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(Vanguard Total Stock Market ETF)は全世界の約8,000銘柄の大・中・小型株で構成されています。

そして全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上を網羅することができ、つまり新興国から先進国まで、世界中の株式に投資可能という素晴らしいETFです。

ティッカーはVTであることからその名で呼ばれることが多いため、記事の内容でもVTと記載します。では内容に移りますが、本記事の情報は2018年11月22日での情報となります。

バンガード・トータル・ストック・マーケットETFの商品概要

対象インデックス FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
構成銘柄数 8523
分配金利回り 約2.23%
経費率(信託報酬) 0.10%
分配頻度(権利月) 3月、6月、9月、12月
投資対象 全世界(先進国・新興国)

対象インデックスは全世界の株式市場の値動きをとらえることを目的とした株価指数であり、その構成銘柄数はなんと8523銘柄。凄まじい数です。ただこの数は何百という範囲で大きく動くことが多く、そのためおよそ8000付近を前後すると考えた方が良いでしょう。

全世界への投資という、凄まじく手間の掛かる運用が予想されるVTですが、信託報酬は0.10%と非常に低く設定されており、かなりの低コストで保有可能なETFとなっています。

構成銘柄とその他

構成国上位10位

比率
米国 54.9%
日本 8.1%
英国 5.5%
カナダ 3.0%
中国 3.0%
フランス 3.0%
ドイツ 2.8%
スイス 2.4%
オーストラリア 2.2%
韓国 1.6%

半数近く米国で占められており、その他は低い値で推移しています。VT自体が銘柄変更の動きがそこそこあるため、おおよそで先進国は80~90%付近、その他が新興国の動きになると考えられます。

ですが、この比率も各国の市場と経済状況によって変化するため、将来的には米国が30%となる時期が来る可能性も否定は出来ません。

要はインデックスに変化が起これば構成国が可変する可能性があるETFであるため、そのリバランス等もVT内部で行われるということです。つまりゾッとするほどの手間をこなしてくれる、働き者のETFとなるかもしれません。

上位10銘柄

順位 保有銘柄 構成比
1 アップル 米国 2.13%
2 マイクロソフト 米国 1.62%
3 アマゾン 米国 1.30%
4 ジョンソン&ジョンソン 米国 0.75%
5 JPモルガン・チェース 米国 0.73%
6 フェイスブック 米国 0.72%
7 アルファベット・クラスC(グーグル) 米国 0.72%
8 エクソン・モービル 米国 0.67%
9 アルファベット・クラスA(グーグル) 米国 0.58%
10 バークシャー・ハサウェイ 米国 0.58%

元々の比率が米国多めであったこともあり、10銘柄全てが米国企業となっています。そして上位10銘柄ではハイテク株が数銘柄と見受けられますが、次に示すセクター比率を見ると金融が非常に多いことが分かります。

セクター比率

セクター 比率
金融 21.7 %
テクノロジー 14.6 %
資本財 13.5 %
消費サービス 11.3 %
消費財 11.2 %
ヘルスケア 11.2 %
石油・ガス 6.3 %
素材 4.6 %
公益 3.0 %
電気通信 2.6 %

金融の比率が高く設定されていることから、景気敏感株を多く含むため経済状況の影響を受けやすい印象があります。

他のインデックスやETFとの比較

VTは全世界に投資可能なETFとなりますので、他の有名なETFやインデックスをピックアップして比較していきましょう。

データについてはmyINDEXより取得しており、2018年10月末時点でのデータになります。

ETF/インデックス 年率平均
1年 3年 5年 10年
VT -2.7% 7.4% 5.8% 9.7%
コクサイ・インデックス
(日本を除く先進国)
2.2% 8.8% 7.6% 11%
VWO(新興国) -12.6% 5.6% 0.5% 7.1%
S&P500(米国のみ) 7.3% 11.5% 11.4% 13.2%

上記のデータは年率平均であり、当然ながらその期間にマイナスやプラスになる年もある、つまりうねりつつのリターンとなります。もちろん今後はこのように推移するかは不明です。

株式ほぼ100%のETFやインデックスを抽出しておりますが、先進国ベースのコクサイインデックスと米国のみのS&P500はリターンが高い状態で遷移しています。変わって新興国のVWOは低いリターンを維持しています。

そして先進国・新興国の両方を含むVTはその間に存在していることから、つまりVTは分散性が高い反面、当然ながら平均値に属しやすい特性を持っているという事になります。

ただ先進国の比率が多く構成されいるため完全な平均値とはならず、どちらかというと先進国のリターン寄りになるのが、現状のVTです。

総括

分散投資となるためリターンが平均値に属しやすいですが、逆に言うと全世界に分散投資が可能である利点の商品です。

またインデックス自体が上手く対応してくれれば、アメリカ以外の国が一強となった際にはVTの構成比率が変更されるという利点もあります。そのリバランスもVTのファンドが内部で行ってくれるため、私たち個人投資家はVTをホールドするだけでその恩恵を享受できるでしょう。

米国市場の強さがいつまで続くか分かりませんし、もしかするとある期間では米国市場から資金の流出が起こる可能性だってゼロではありません。また他の国々で良い方向へと経済の変化があった場合に、そのリターンを逃してしまうことだってあります。

投資の世界においてはどの国が下がる・上がるというのは予測が付きませんから、全世界に分散投資で平均値を取って行くというのも手法の一つであり、VTはそれを実践可能な素晴らしい商品と言えます。

ポートフォリオの構築においてVTをコアとして大きい比率で購入し、残りはVTIやS&P500などをトッピングするなどの方法もあります。またはセクター系ETFでも良いでしょう。

■終わりに

投稿した全ての米国株・ETFの評価記事を以下に貼り付けておきますので、お時間がある時にご確認を頂ければ幸いです。

・米国株・ETF 評価記事一覧

また月並みではありますが、投資は政治・経済に大きく左右される先の見通しが極めて困難で混沌とした世界であるため、確証が得られません。そのため投資は自己責任でお願いしてしまうことをご容赦ください。