今の時代において、NYダウのインデックスに投資する場合は様々な手段が用意されています。
米国のインデックス投資には、バフェット氏の事もありS&P500がよく注目されます。もちろんそちらも成績が優秀であり優れた商品と言えるのですが、NYダウに関しても30銘柄と絞られた中から非常に素晴らしい企業群で構成された指数であり成績も抜群であるため、投資対象としても申し分ないでしょう。
そのため、今回は主としては日本市場での内容になりますが、NYダウインデックスについて投資するための商品群について、紹介していきましょう。
まず、そもそものNYダウインデックスについて説明します。
※本記事は2018年7月20日時点での情報となります。
■NYダウインデックスとは
ダウ工業株30種平均と呼ばれ、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出・公表している米国市場の株価指数で、いわゆる詰め合わせ商品といった所です。
NYダウ自体が経済大国アメリカの主とする指標の一つであることから、この30種に組み込まれる銘柄は基本的に超が付くほどの優良企業が選ばれ、これはアメリカの株式市場だけでなく世界経済をけん引する企業になると言っても過言ではありません。
NYダウに組み込まれるには、ただ売り上げが大きい超優良企業ということだけでは難しく、株価が適性値に無ければ組み込まれません。これはもしAmazonやgoogleが組み込まれてしまった場合は、株価の大きさから全体の指数の算出に偏りが出てしまうこともあるからです。
またセクターや企業の業績など、状況に応じてバランスを取っている部分があり、組み込まれるにはタイミングが大きく左右される場合があります。もちろん企業の業績が悪化した場合に除外されることもあります。
以上の基準だけでなく、その時代によって組み込みの判断が異なる部分もありますが、非常に厳しい基準をクリアして構成された企業群により、NYダウインデックスは成り立っています。
次は本題の、NYダウを購入するにあたってどのような商品があるのかを以下の項にて紹介していきます。
- 投資信託
- ETF / ETN
■投資信託
日本にて投資信託で購入する場合は、以下の商品が用意されています。
ファンド名 | 委託会社 | 1年リターン | 信託報酬 | 純資産 |
eMAXIS NYダウインデックス | 三菱UFJ国際投信 | 16.35% | 0.648% | 78.88億円 |
ifree NYダウ・インデックス | 大和投資信託 | 16.87% | 0.243% | 69.14億円 |
たわらノーロード NYダウ | アセットマネジメントOne | 16.67% | 0.243% | 11.11億円 |
SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン | 三井住友TAM | 16.77% | 0.54% | 73.34億円 |
SMTAMダウ・ジョーンズインデックスファンド | 三井住友TAM | 16.48% | 0.7452% | 287.69億円 |
SMTAMダウ・ジョーンズインデックスファンド(為替ヘッジあり) | 三井住友TAM | 15.13% | 0.7452% | 31.26億円 |
インデックスファンドNYダウ30(アメリカ株式) | 日興 | 16.29% | 0.6696% | 14.24億円 |
上記では1年リターンを掲載していますが、どれも申し分ないリターンです。1商品だけ15.13%というものがありますが、これは為替ヘッジの影響によるものです。しかし全体的に見ても致命的な大きなリターンの差異はありません。
NYダウ自体は約2%の配当金が出るものなのですが、どの商品もここ数年の運用結果を見る限り配当金は出ておらず、課税繰り延べの観点から好ましい状態が続いています。
これらの投資信託の中で私がオススメするのは、信託報酬の関係から「Ifree NYダウ・インデックス」と「たわらノーロード NYダウ」が望ましいと考えています。
ただし、たわらについては少々純資産が少なすぎる印象を受け、最低でも30億以上は欲しい所です。これは純資産が少ない場合は途中で償還の危険性があるためです。
また以下の投資信託は、信託期間という運用期限が設定されているため、その時期になったら償還となる可能性があることに注意が必要です。
- SMTAMダウ・ジョーンズインデックスファンド(為替ヘッジあり):2021年2月15日まで
- インデックスファンドNYダウ30(アメリカ株式):2029年3月21日まで
■ETF / ETN
日本市場で購入できるものと、参考として米国市場で購入可能な商品を記載します。
市場 | コード・ティッカー | ファンド名 | 委託会社 | 信託報酬 |
日本 | 1546 | NFダウ・ジョーンズ ETF | 野村 | 0.45% |
1679 | SIMPLEーXNYダウ ETF | シンプレクス | 0.60% | |
2040 | NEXT NOTES NYダウ・ダブル・ブル・ドルヘッジ ETN | 野村 | 0.80% | |
2041 | NEXT NOTES NYダウ・ベア・ドルヘッジETN | 野村 | 0.80% | |
米国 | DIA | SPDR ダウ工業株平均 ETF | SSGA | 0.17% |
私がオススメするのは基本的に赤字で示した部分になります。日本市場であれば1546のNFダウ・ジョーンズ ETFになるでしょう。米国市場であればDIAです。信託報酬が低く、この商品は市場での売買が一番と頻繁に行われており、市場で取り引きをすることが可能であるからです。
シンプレクスの1679もあるのですが、1日における約定が数件くらいと非常に少ないため、注意が必要です。私個人としてはシンプレクスのETF紹介サイトがアニメというか漫画調で好きであり、信託報酬を下げたりしてもっと活発になってくれればとは思っています。
2040と2041は、ブル・ベアのレバレッジETNです。適切なタイミングで購入すれば良い利益を得ることが出来ますが、その商品特性を理解しつつ保有する必要があり、当然ながら非常に玄人向けの商品と言えるでしょう。
ただ全体的に、米国市場での取引に慣れている方であればDIAを購入するのが一番です。これは信託報酬が低く、取引量の観点からもベストです。
■お勧めはやはりifree NYダウ・インデックス
NYダウのインデックス投資において、本記事で紹介した商品でベストであると私が考えるのは、やはり投資信託のIfree NYダウ・インデックスです。ただ主として長期投資という観点によるものになってしまうのですが、積み立てて行くにも検討が可能なほどの良い商品です。
私自身も幾らか保有しており、今後も継続して少額で積み立てて行く予定です。
■終わりに
実際はCFDでもNYダウに投資は可能であるのですが、今回は多くの投資家の方に親和性の高い商品を紹介しました。
NYダウインデックスも優秀なのですが、意外とVTIの成績の方が良かったりするため、それぞれの投資商品で特色が出て面白い所ではあります。今後の市場の変化によって、お互いの価格がどのように推移するかが見所です。
なお、私の楽天証券のidecoにはNYダウの投資可能な商品はありませんでした。そのため、つみたてNISAで少額で購入するか検討中です。
また参考として、S&P500のインデックス投資における商品も紹介しておりますので、以下もご参考に頂ければ幸いです。