【米国ETF・VPU】バンガード・米国公益事業セクターETFの評価-米国のエネルギー関連企業への投資

2020年4月30日

今回は、バンガード・米国公益事業セクターETF(VPU)の私的評価を記載していきます。

早速内容を記載して行きますが、本記事の情報は2020年2月11日時点での情報となります。

基本情報

対象インデックス MSCI USインベスタブル・マーケット・公益事業25/50インデックス
構成銘柄数 68
分配金利回り 2.66%
経費率(信託報酬) 0.10%
分配頻度(基準月) 3月、6月、9月、12月
投資対象 米国

信託報酬は0.10%であり、セクター特化系のETFとしては申し分ない低さと言えるでしょう。

分配金利回りはそこそことなっていますが、これは公共事業セクターのETFが堅調に推移したことからこの値となっていますが、その背景を想像すると、もともと安定した公共事業セクターを際立たせる環境が、市場に蔓延していたと物語っているのではないでしょうか。

上位10銘柄

順位 保有銘柄 構成比
1 ネクステラ・エナジー 11.34%
2 ドミニオン・エナジー 6.65%
3 デューク・エナジー 6.49%
4 サザン 6.23%
5 アメリカン・エレクトリック・パワー 4.56%
6 エクセロン 4.33%
7 センプラ・エナジー 4.06%
8 エクセル・エナジー 3.19%
9 コンソリデーテッド・エジソン 2.93%
10 パブリック・サービス・エンタープライズ 2.92%

上位10銘柄は米国の電力会社で構成されています。

これは当然の話になりますが、電力供給というインフラ事業は国民生活と企業活動の根幹をなすものであること、またそれが政府レベルできちんと統制されているため、結果として海外企業が入る余地がありません。

産業比率

産業別構成 比率
電力 57.1%
総合公益事業 29.6%
ガス 5.0%
水道 4.1%
独立系発電事業者・エネルギー販売業者 3.3%
再生エネルギー系発電事業者 0.9%

ほぼ電力会社で構成されています。またガス供給、水道、再生エネルギーなどを含む形で全体の比率を構成しています。

トータルリターンは

今までの実績を確認することを目的として、VPUと、VOO(S&P500)とのトータルリターンを確認していきましょう。なおデータは2020年1月末時点でのデータとなります。

ETF 年率平均
1年 3年 5年 10年
VPU 27.77 15.42 11.25 13.19
VOO(S&P500) 21.58 14.49 12.33

上記のデータは下落も上昇も含まれる期間となりますので、実際はマイナスとなる年もあります。

VPUに至っては、1~3年のリターンがVOOより高くなっている事を考えると、2018~2019年の市場環境が非常にボラティリティの高いものであったという事になります。

これは公益事業セクターが市場の悪影響を受けにくいという特性から来るものですが、それが作用することもあるのが面白い特徴です。

しかしVOO(S&P500)を上回る期間が出てくる場合もあるというのが、妙味と言えるかもしれません。だたし、データを取り出す期間によって両者との差異が大きく出てしまうことがあり、VOOのリターンが上回る場合もあります。市場が好調な期間が続けば、もちろんVOOの方がリターンは高くなるでしょう。

総括

公益事業は主に電力供給会社で構成されており、主にエネルギーを供給する企業の銘柄で構成されているので、底堅くじっくりと保有するETFの印象があります。

そして株価自体の値上がりはジワジワと動くものであるため、電力供給会社という安定した事業でインカムを受け取るという点も無視できません。

また電力供給会社は原油の影響を受けやすく、つまり地政的な問題によって原油価格の変動により株価が動きやすいという点もありますので、リスクが介在しているという点も忘れる事はできません。

ですが、リセッション後の景気停滞期などには、インフラの中でも根幹をなす電力企業にも影響があるとはいえど、他業種と比較して安定した収益となるため、分配金を受け続けて辛い期間を凌ぐという方法もあると考えます。

金利上昇局面や景気が非常に良い局面では、S&P500の様に強い値上がりは期待できませんが、しかしポートフォリオ上で数%と大きすぎない量を保有しておき、比較的に安定したインカムと値動きを享受するのが、VPUという公益事業セクターの役割ではないでしょうか。

終わりに

投稿した全ての米国株・ETFの評価記事を以下に貼り付けておきますので、お時間がある時にご確認を頂ければ幸いです。

・米国株・ETF 評価記事一覧

また月並みではありますが、投資は政治・経済に大きく左右される先の見通しが極めて困難で混沌とした世界であるため、確証が得られません。そのため投資は自己責任でお願いしてしまうことをご容赦ください。