【米国ETF・SPYD】SPDRポートフォリオ S&P500高配当株式 ETFの評価

米国の高配当ETFである、SPDRポートフォリオ S&P500高配当株式 ETF(SPYD)を記載していきます。

S&P500のETFで有名なステートストリートアドバイザーズの商品であり、これはSPYや東証で購入可能な1557をリリースしている企業です。そして分配金利回りは約4%台を推移し、かなり高配当のETFとなっています。

早速内容を記載して行きますが、本記事の情報は2019年7月17日時点での情報となります。

構成

対象インデックス S&P500 高配当指数
構成銘柄数 80
分配金利回り 4.49%
経費率(信託報酬) 0.07%
分配頻度 3月、6月、9月、12月
投資対象 米国株式

分配金利回りは4.49%と非常に高く、ETFでこの数値はかなり珍しいタイプです。

そして構成銘柄数は80と少なくはない数値ですが、この数で分配金が4%台となっている状態ですから、全体的に配当利回りが非常に高い銘柄が数多く含まれていることになります。

また信託報酬は0.07%と非常に低く、高配当系ETFでは申し分のない低さと言えるでしょう。

上位10銘柄

順位 保有銘柄 構成比
1 コティ 1.85%
2 クアルコム 1.73%
3 ゼロックス 1.71%
4 ウエスタン・デジタル 1.59%
5 エジソン・インターナショナル 1.49%
6 パブリック・ストレージ 1.44%
7 ターゲット 1.43%
8 ゼネラル・ミルズ 1.42%
9 エクストラ・スペース・ストレージ 1.42%
10 キンダー・モルガン 1.42%

全体的に保有比率が大きく偏ることなく、平坦化されて配分されている印象です。

平坦化されるメリットとしては、一銘柄の価格が大きく下落したり、または減配するようなことが発生しても、そのダメージは致命的に大きくはならないという事になります。

同じ高配当系のHDVなどはエクソンモービルを10%という高い比率で保有していますが、これはつの一企業の業績によってETFへの影響力が大きくなるため、HDVは高配当で体力のある大企業を多く保有するという尖った運用であることが分かりますが、SPYDは上記の通り平坦化していることを考えると、分散性を重視している印象があります。

しかし化粧品メーカのコティや、移動体通信系や半導体のクアルコムなど、まず高配当系のETFではお目にかかる事が無かった銘柄が散見されます。ここは少し驚きました。しかし高配当系のETFは頻繁に銘柄が変わるため、数か月後にはガラリと上位10銘柄が変わるでしょう。

セクター比率

セクター 比率
不動産 21.24%
一般消費財・サービス 14.17%
公益事業 12.94%
エネルギー 10.96%
金融 10.28%
情報技術 9.98%
生活必需品 8.10%
通信 4.68%
素材 3.14%
資本財・サービス 2.42%
ヘルスケア 2.10%

不動産がセクター1位に来るという、非常に稀な構成となっています。他の高配当系ETFでこの構成を見かける事はありません。

先ほどの上位10銘柄で確認が出来たパブリック・ストレージや、エクストラ・スペース・ストレージは不動産に属しますが、全体比率で不動産を21%も保有しているという事は、高利回りを求めて不動産を含めているように感じます。

不動産セクターの銘柄を確認

順位 保有銘柄 ティッカ 構成比 分配金
1 Public Storage PSA 1.43% 3.21%
2 Extra Space Storage Inc. EXR 1.41% 3.23%
3 Mid-America Apartment Communities Inc. MAA 1.41% 3.17%
4 Crown Castle International Corp CCI 1.38% 3.39%
5 Digital Realty Trust Inc. DLR 1.34% 3.61%
6 Welltower Inc. WELL 1.32% 4.12%
7 Kimco Realty Corporation KIM 1.30% 6.12%
8 Regency Centers Corporation REG 1.29% 3.43%
9 Ventas Inc. VTR 1.29% 4.62%
10 Realty Income Corporation O 1.27% 3.89%
11 HCP Inc. HCP 1.26% 4.59%
12 Host Hotels & Resorts Inc. HST 1.22% 4.37%
13 Weyerhaeuser Company WY 1.18% 5.32%
14 SL Green Realty Corp. SLG 1.10% 4.16%
15 Simon Property Group Inc. SPG 1.08% 5.04%
16 Iron Mountain Inc. IRM 0.98% 7.99%
17 Macerich Company MAC 0.87% 8.92%

不動産セクターが珍しいため全銘柄を確認して行くと、ここも相変わらず比率が平坦化されている状況ですが、一番の特記としては分配金利回りが3%以上の銘柄のみで構成されているという事実があります。

しかし不動産セクターの比率は高いにせよ、物流施設に強くて巨大リートのプロロジスが入っていないことが分かります。プロロジスは分配金利回りが2.6%という低い利回りではありますが、比較的に安定性の高い大企業。ここを入れないという事は現時点で分配金利回りに強い閾値を持っている印象です。

ちなみに下位にあるMACとIRMは分配金利回りが8%付近という強烈な数値になっているリートです。このメイスリッチとアイアンマウンテンはボラティリティの高い銘柄であり、この銘柄を見るだけで言えることは、何かとリスクをそれなりに取って高い分配金を達成している部分もあると考えます。

トータルリターン

年率平均
1年 3年 5年 10年 設定来
6.82% 9.23% 11.62%

上記は年率となりますので、上昇も下落もある年を含んだ期間となります。

この3年間の年率平均としては9.23%と悪くはない数値です。これは2017年における米国の法人税減税の効果が出た期間でもありますが、S&P500は14%近いリターンをもたらした事を考えると少しだけ劣る部分はあります。

しかし高配当系ETFは、トータルリターンを犠牲にして配当を手元に残すという側面もあると私は認識を持っていますので、良し悪しの領域ではあると考える所です。




総括

不動産の比率が高くて面白い高配当ETFです。ただし構成される銘柄はリスクを取って高い分配金を達成しているようにも見えること、また構成比率の高い不動産は景気に敏感である側面を持ちますので、その点は注意しなければなりません。

リーマンショック時には、リート銘柄はS&P500とは比較にならない位にとんでもない下落をしたものもあり、リスクはそれなりに高いと言えます。ただしリーマンショック自体は不動産に関連したサブプライムローンが発端であるため、今後は同様のケースが起こるかは未知数ですが、金融危機において不動産に関する影響は強いことは事実です。

米国の不動産ETFとなるIYRやUSRT、東証で購入可能な1659、又は投資信託の米国リート系や8均等など、米国のリート銘柄に関わる金融商品を多く保有していないのであれば、ポートフォリオ上の比率を制御しての購入を検討するのも面白いのではないかと思います。

ちなみに私のポートフォリオとしては、IYR、米国リートの投資信託、8均等の投資信託によって米国のリートはそこそこの比率で保有していますので、もし保有するとすれば現時点で少量になりそうだ、という状況です。

終わりに

投稿した全ての米国株・ETFの評価記事を以下に貼り付けておきますので、お時間がある時にご確認を頂ければ幸いです。

・米国株・ETF 評価記事一覧

また月並みではありますが、投資は政治・経済に大きく左右される先の見通しが極めて困難で混沌とした世界であるため、確証が得られません。そのため投資は自己責任でお願いしてしまうことをご容赦ください。


スポンサードリンク