SPDRでお馴染みのステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズETFのトータルリターン一覧【基本2018年3月31日まで】

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東証で購入可能な【1557】SPDR S&P500のETFが有名なstate street global advisorsですが、その他のETFについてトータルリターンはどの様になっているか気になったためデータを集めました。(以下よりState Street Global Advisors をSSGAと略します)

日本の市場環境の影響からか、ETFにおいてはブラックロックのishares ETFか、バンガードのETFが良く挙げられますが、SSGAのETFも良い商品は沢山ありますので、紹介していきます。

そして前回のバンガード記事と同様に一点だけ前置きで注意することがあります。この記事は以下のSSGA公式サイトからデータを取得しています。

●SSGA公式サイト

ETFのリリースした時期によって1~10年の期間が設定されており、その起点によってリターンが大、小と動きが付いて見えてしまう点です。後に顕著に分かるXLEというETFが出てくるのですが、それを例にとって示しましょう。

起点が2009年の価格が安い時期が起点であればリターンは大きく表示されるのですが、その前後を起点とすればリターンが変わります。そのため、もし興味が湧いてご購入を検討される場合は、必ずチャートを見ることを推奨いたします。

では内容に入りますが、今回はトータルリターンだけでなく、信託報酬と配当も記載します。そして構成としては以下の通り分けて見て行きましょう。なお、トータルリターンの情報は2018年3月31日時点でのものになります。

  • 株式ETF
  • 債券ETF
  • その他ETF(複合・REIT・コモデティ)

あと今回は表が大きくなったため、スマホでご覧いただく方は画面を縮小化すると見やすくなると思います。言わば情報を詰め込み過ぎました。申し訳ございません…

■株式ETFの順位

ETFが発売された年によって1~10年間のデータが存在します。もちろん市場の荒波に揉まれた年数の長いデータが好ましいのですが、それも利点と欠点が存在します。

記載に当たってどのようにするか少々悩んだ所があるのですが、今回は株式ETFにおいては下記の通り分割します。

  • 米国株主体
  • セクター別
  • その他(新興国・米国以外)
  • 総合10位

なお例として、「1年間」であれば2017年3月31日頃を起点として比較した、2018年3月31日時点でのトータルリターンとなり、もちろん配当が含まれて計算されています。また信託報酬も併せて記載します。

配当金についてはSSGA公式に情報が載っていないものがあるため、2018年7月12日時点での配当をYahooファイナンスより取得しています。そのため他サイトと配当を比べて多少の差が出てしまうことと、また情報の取得は下記の通りとなりますことをご了承下さい。

  • 1~10年間のトータルリターン:2018年3月31日時点
  • 配当:2018年7月12日時点

それではまず「米国株主体」のトータルリターン比較を見て行きますが、ここは赤字の部分を見て頂くと良いでしょう。また年数の少ないETFは極力、順位を下げています。

米国株主体
順位 名称 ティッカー 1年間 10年間 信託報酬 配当
1 S&P500 グロース株式 SPYG 19.53% 11.33% 0.04% 1.34%
2 米国中型株式 SPMD 11.47% 10.61% 0.05% 1.42%
3 S&P 米国高配当株式 SDY 8.54% 10.37% 0.35% 2.45%
4 ダウ工業株平均 DIA 19.23% 9.68% 0.17% 2.05%
5 米国トータル・ストック・マーケット SPTM 13.77% 9.59% 0.03% 1.60%
6 米国大型株式 SPLG 13.88% 9.47% 0.03% 1.84%
7 S&P 500 SPY 13.81% 9.38% 0.0945% 1.82%
8 米国小型株式 SPSM 11.90% 0.05% 1.43%
9 S&P500 バリュー株式 SPYV 7.58% 7.42% 0.04% 2.45%
10 SSGAジェンダー・ダイバーシティ・インデックス(ESG) SHE 12.93% 0.20% 1.85%
11 S&P500 高配当株式 SPYD 6.41% 0.07% 3.92%

そして1位はSPYGのグロースが上位になります。今年はグロース株が隆盛のためコメントすることがあまり無いのですが、やはりリターンの高さが伺えます。上記の表より赤字の最新のデータを見ると実はSHEのトータルリターンが一位なのですが、データが1年だけであったため、順位を下げて表示しています。ですが直近1年間だけ、という意味においては他の商品と比べると劣後しています。なお、このSHEという商品ですが、ESG投資が可能な面白い商品ではあるのですがトータルリターンは今後どうなるか注目です。

ただ少々気になるのがSDYの「S&P 米国高配当株式」のリターンの順位です。組み入れ銘柄の上位は、シーゲート、ファストエナジー、メージーズであり、この表だけで所感を述べるとそこそこの成績を上げているようには見受けられます。ですがこの後に紹介するセクター別のETFと比較すると全体的に劣ります。

次は、「セクター」の紹介に移りましょう。

  

セクター別
順位 名称 ティッカー 1年間 10年間 信託報酬 配当
1 一般消費財セレクト・セクター XLY 16.73% 14.38% 0.13% 1.15%
2 テクノロジー・セレクト・セクター XLK 24.55% 13.10% 0.13% 1.33%
3 ヘルスケア・セレクト・セクター XLV 10.94% 12.07% 0.13% 1.50%
4 資本財セレクト・セクター XLI 16.28% 9.53% 0.13% 1.85%
5 生活必需品セレクト・セクター XLP -0.97% 9.45% 0.13% 2.83%
6 公益事業セレクト・セクター XLU 1.83% 6.84% 0.13% 3.38%
7 素材セレクト・セクター XLB 10.70% 5.93% 0.13% 1.89%
8 金融セレクト・セクター XLF 17.88% 5.17% 0.13% 1.71%
9 エネルギー・セレクト・セクター XLE -0.39% 1.23% 0.13% 3.04%
10 不動産セレクト・セクター XLRE 1.60% 0.13% 3.22%

しかし情報技術のXLKが高いのはいつもの通りといった所ですが、実はVerizonが上位10銘柄に組み込まれていたりします。

そしてSSGAのセクター別において、一般消費財であるXLYが一位という点が面白い所です。これは好調なAmazonを20.38%と大量に保有しているため、それに引っ張られる形で上位に来ています。バンガードの同じセクターETFであるVCTは16.8%の保有となるため、XLYは良くも悪くもAmazonに依存しやすいと言えます。

そしてエネルギーのXLEは順位が低いですが、10年前の起点がちょうど高値の期間であったため低くなっています。リーマンショックから回復できていないという事でもありますが、購入するタイミングにより良いリターンを得られる瞬間があったことでしょう。

続いて「その他(新興国・米国以外)」です。

その他(新興国・米国以外)
順位 名称 ティッカー 1年間 10年間 信託報酬 配当
1 S&P アジア・パシフィック新興国株式 GMF 24.44% 5.80% 0.49% 1.90%
2 新興国株式 SPEM  22.88% ※注3.30% 0.11% 1.69%
3 先進国株式(除く米国) SPDW 14.90% ※注3.04% 0.04% 2.51%
4 MSCI 全世界株式(除く米国) CWI 16.01% ※注2.93% 0.30% 2.42%
5 ユーロ・ストックス50 FEZ 13.15% 0.15% 0.29% 3.23%

※注 の部分を含めて今回の記事で新興国を分けた理由に繋がるのですが、上記の表で順位2~4に記載したETFについては全て2018年7月13日の時点においてトータルリターンは表の記載より低いと思って下さい。これは新興国は資金が流出しており現在は大きく値を下げているためです。

それにしてもFEZのリターンの低さが目立ちます。名の通りユーロ圏の大企業を集めた商品になるのですが、リーマンショック以降はヨコヨコの推移となっています。このETFだけをみるのもあまり良くはないかもしれませんが、何故このような推移になるのか、リーマンショック前と比べて本当に景気が回復しているのかどうか非常に興味が湧いてきますが、それはまたの機会に。

それでは株式の最後として、総合10位を表示して終了します。なお、データの少ないSHEは含めておりません。

総合10位
順位 名称 ティッカー 1年間 10年間 信託報酬 配当
1 一般消費財セレクト・セクター XLY 16.73% 14.38% 0.13% 1.15%
2 テクノロジー・セレクト・セクター XLK 24.55% 13.10% 0.13% 1.33%
3 ヘルスケア・セレクト・セクター XLV 10.94% 12.07% 0.13% 1.50%
4 S&P500 グロース株式 SPYG 19.53% 11.33% 0.04% 1.34%
5 米国中型株式 SPMD 11.47% 10.61% 0.05% 1.42%
6 S&P 米国高配当株式 SDY 8.54% 10.37% 0.35% 2.45%
7 ダウ工業株平均 DIA 19.23% 9.68% 0.17% 2.05%
8 米国トータル・ストック・マーケット SPTM 13.77% 9.59% 0.03% 1.60%
9 資本財セレクト・セクター XLI 16.28% 9.53% 0.13% 1.85%
10 生活必需品セレクト・セクター XLP -0.97% 9.45% 0.13% 2.83%

■債券ETF

ここでも年数が分かれているため、年数の多いETFを優先的に表示します。

債券
順位 名称 ティッカー 1年間 10年間 信託報酬 配当
1 ブルームバグ・バーククレイズ・ハイ・イールド債券 JNK 2.62% 6.05% 0.04% 5.49%
2 米国長期国債 SPTL 3.44% 5.70% 0.06% 2.66%
3 SPDRブルームバグ・バーククレイズ短期ハイ・イールド債券 SJNK 3.47% 4.04% 0.04% 5.43%
4 米国総合債券 SPAB 1.13% 3.60% 0.04% 2.79%
5 ブルームバグ・バーククレイズ米国中期国債 ITE -0.25% 2.13% 0.10% 1.60%
6 SPDRブルームバグ・バーククレイズ世界国債(除く米国) BWX 11.16% 1.56% 0.50% 0.87%
7 ブルームバグ・バーククレイズ・コンバーチブル債券 CWB 12.27% 0.40% 3.93%
8 米国長期社債 SPLB 6.22% 0.07% 4.39%
9 米国中期社債 SPIB 1.07% 0.07% 2.85%
10 米国短期社債 SPSB 0.61% 0.07% 2.02%
11 米国短期国債 SPTS -0.19% 0.06% 1.47%
12 ブルームバグ・バーククレイズ新興国債券(現地通貨建て) EBND 9.91% 0.40% 4.07%
13 ブラックストーン/GSOシニアローン(アクティブ運用) SRLN 3.95% 0.70% 4.19%
14 SPDRダブルライン・トータリ・リターン・タクティカル(アクティブ運用) TOTL 1.35% 0.55% 3.05%

ハイイールド債であるJNKにおける高さはリスクを考えると頷けます。しかし米長期国債であるSPTLのリターンが思ったより高いですね。バンガードの記事でも非常に気になっていたのですが、SSGAでも当然ながらこの順位です。リスクの少なさからこれだけのリターンを稼げることを考えると、米国債にお金が集まる理由が頷ける気がします。

そして最近よく思うのですが、これだけ米国債にお金が集まっている理由って本当に金利だけの話なのかな? と、長期国債のリターンから変な深読みをしてしまう所があるのですが、やめておきましょう、今回はSSGAのETF話です。

しかし14~15位のSRLNとTOTLですが、見たところ債券でアクティブ運用をするようで非常に面白いETFであると感じます。もし次のリセッションが起こった際にはその運用手腕が発揮されそうな商品かなと考えますが、その時にどのようなトータルリターンをたたき出すのかが見所さんといった所でしょうか。

■その他ETF(複合・REIT・コモデティ)

最後のETF商品を見て行きましょう。なお「複合」とは、他の様々なETF等を混ぜ合わせたETFと考えて頂ければ大丈夫です。

その他ETF(複合・REIT・コモデティ)
順位 名称 ティッカー 1年間 5年間 10年間 信託報酬 配当
1 D・J REIT RWR -3.86% 5.69% 5.86% 0.25% 3.00%
2 ゴールド・シェア GLD 5.92% -4.08% 3.14% 0.40% 0.00%
3 DJインターナショナル・リアルエステートETF RWX 9.76% 2.95% 2.30% 0.59% 2.82%
4 SSGA グローバル・アロケーション GAL 12.74% 6.36% 0.35% 2.13%
5 SSGA インカム・アロケーション INKM 7.61% 4.39% 0.70% 3.12%
6 SSGA マルチ・アセット・リアル・リターン RLY 8.14% -1.14% 0.70% 1.97%

RWXについては米国を除くETFと考えてOKです。日本を含んでいたりするのですが、しかしこれは意外に低い。

そしてRWRが意外と頑張っているように見え、価格が異常に下がった2018年3月31日の時点で10年リターンが5.86%であれば、REIT投資としてはisharesのIYRと比較してもアリなのかな、と思っています。

そして4~6位が複合になります。5年のリターンはアレですが、1年のリターンを見ると7~12%と意外に悪くないように見受けられます。RLYはコモデティ・REIT・債券を含むバランス型になるのですが、あと数年後のリターンがどの様に推移するか、きちんとバランス良く値が動くのかが今後の注視すべき所でしょう。

■終わりに

SSGAのETFは、バンガードのETFと比較すると、上位10位に限った話であればおよそで近似していますが、多少の違いが出て面白いと考える部分があります。実際のところ、バンガードの方がトータルリターンが多少なりにも良い商品が多いと感じています。

次のトータルリターン関係を書く機会があれば、isharesをやろうとは考えていますがアメリカで販売されている商品数で90近く。起点も違ったりするので、どうしよう。

あと前回のバンガード記事のリンクを貼っておきますので、ご参考下さい。

●前回のバンガード記事

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