国債と金利の考え方について簡易に説明する-1

国債

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最近になって米国債が利上げ局面に移り、株を買うより米国債を買った方が比較的に安心安全で高い金利も貰えるため、株式が売り投げられて株式の下落に繋がりました。

私のディフェンシブ株を含め全てが大量に売却され、含み損マイナス17万になるという、金利の持つ株への影響力をまざまざと見せつけられる結果となりました。

また今週は長期国債の金利が一斉に少し角度を付けて下がりました。これは米国債が大量に購入されたことを意味します。欧州のイタリア危機によって不安が生じているためとの事です。またアメリカの金融緩和縮小による影響も出ているかもしれません。

今回は私の知識の整理を含め、国債における金利にスポットを当てて、国債とは何で金利が下がったり上がったりするのか、という初心者向けな内容を記述していきます。

■国債は株式のように取引されるイメージ

国債市場は特殊な領域にて取引されております。その中で日々売買が行われ、売買の結果が国債の価格を決定していく流れです。

まず前置きとして、物凄く簡易な説明であること念頭において欲しいことと、また金利と利回りは場面によって意味が同一と捉えることもあり、しかし異なるものとして説明されることもあるという、ややこしい側面を持つため、今回は国債の「利回り」について注視することとして、下記より単語を「金利(利回り)」として記述していきます。

まず一般的に国債の「価格と金利(利回り)」は下記のようなイメージとなります。

  • 国債価格の上昇 → 金利(利回り)が下落する
  • 国債価格の下落 → 金利(利回り)が上昇する

この関係ですが、これは単純に考えてしまうと株価に当てはめることが出来ます。

  • 株価の上昇 → 利回りが下落する
  • 株価の下落 → 利回りが上昇する

■国債取引の簡易説明

さらに株式の取引のような形で国債価格の取引について簡易説明をしてみましょう。株式の取引をされている方は下図を何度も見ているかと思いますが、国債市場の取引について当てはめてみます。

この現在の価格を「10000」としましょう。ここから国債を500売却してみます。

すると価格が「9500」になりました。国債も同様に、このような形で価格が決定されます。

さらに国債を持つと年間500を貰えると設定し、売る前と、売った後の推移を見ていきます。

売買 価格 金利(利回り) 受け取り金額
売却前 10000 5.00% 500
売却後 9500 5.26% 500

この通り、国債が下落することによって金利(利回り)が上昇し、9500で購入すれば株のようにすこし多めの利回りで配当を得ることが出来るでしょう。これが国債価格と金利(利回り)の関係です。

逆に、国債が大量に購入された場合は株式のように価格が上昇するため、当然ながら金利(利回り)が下落することとなります。

なお現実の例として、今週の初めから2018年05月30日までにかけて、米国債の金利が大きく下落しました。この現象をこれまでの説明を当てはめると、米国債が大量に購入されたためと考えることが出来ます。

■次回に向けて

国債の価格と金利については単純に説明するとこのようになりますが、しかし国債には残存期間という特有の厄介な概念が存在するため、今まで説明してきた内容とは異なって、金利(利回り)は単純に計算することが出来ないのです。

説明が長くなりましたので本日はここまでとし、次回に残存期間と、その残存期間を考慮した国債の金利を示すイールドカーブについて、さわりの部分だけ説明し、終わりにしたいと思います。

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