それにしても米国貿易の対中赤字は凄まじい。これは為替の影響も考えられる

経済

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これは前の記事にも出した数値になりますが、まず初めに2019年の米貿易赤字(通関ベース)における、6月時点での情報を見てみましょう。

  • 1位 中国:-299兆ドル
  • 2位 メキシコ:-98兆ドル
  • 3位 日本:-57兆ドル
  • 4位 ドイツ:-48兆ドル
  • 5位 カナダ:-29兆ドル
  • 6位 イタリア:-25.6兆ドル

やはりいつ見ても、中国に対する貿易赤字が異常に高い事が分かります。いくら中国のGDP成長率が世界2位とはいえ、対中国が日本の5倍近くと言うのはあまりにも高すぎるのでは無いかなと考える程です。

しかしこの要因の一つとして挙げられるのが、為替の問題があります。ストレートに言うと、米国と中国の為替レートが適切では無い可能性が高く、つまり米国に不利なレートとなっていることから、それが影響して赤字の幅が大きくなっているとも言われています。

中国の為替については多少変動があるにせよ、現状は管理されたものとなっています。これについては中国の為替に対する管理にその要因があるのですが、それは中国に入るドルについては中国の中央銀行を通す必要があることから、実質的には為替が国によって管理されている構造となっています。つまり、実際には変動レートに近いモノとなっているが、その変動幅は制御されているため、為替は決められた付近の値を推移するという動きという事を意味します。

そして、この管理が悪影響となり、米国側が不利な人民元安、そしてドル高となっているのではないか、という観点があるのです。

過去に米国側は是正するように中国側へ通達しており、これによって多少は是正されるようなことはありましたが、その為替は本当に妥当かどうかについても懐疑的な見方が存在しています。

確かに中国は米国との貿易を数多く行っている事実もありますが、実はそれが不均衡であるものという意見があり、それが常に続いているという可能性があります。

つまりこの為替の問題が、米国が中国に対して貿易戦争を吹っ掛ける要因でもあると推測されますし、また為替操作国への認定がされた要素の一つと考えられます。

しかし、本当に為替が不均衡であるというのは絶対にそうであるとも言い切れない可能性があることも、ある程度の事実ではあります。

そして中国は将来、完全な変動相場に移行するように目論んでいるとのことであり、それは2020年とされていますが、これが履行されるかどうかは来年になってみなければ分かりません。もし人民元が完全な変動相場制となった時には、人民元の価値を決定する大きな転換点になることも考えられ、つまりそれは中国の貨幣価値が世界市場の判断に委ねられ、決定されるという事です。

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