3つのキャッシュフローから見る優良企業、成長企業の見方

解説

にほんブログ村 株ブログへクリックで応援頂けると幸いです!

私が銘柄を購入する際には四季報の情報を必ず参照します。何故なら直近の企業の状態が垣間見えるため、少なからずその状態と言うものが分かるからです。

そして四季報の内容においては見るべき箇所が数点ありますが、今回は3大キャッシュフローに絞った上で、良い企業の見方と、かつ要点だけを纏めて記載しようと思います。

またグラフを使用しての解説となりますので、その棒グラフの長さについては企業ごとに異なる部分がありますので、おおよそであることを念頭に置いてください。そして投資判断において、3つのキャッシュフローは絶対ではありませんので、その点を含めた注意点も最後に記載して行きます。

優良企業のケース

優良企業と言われるの3つのキャッシュフローは、おおよそで上図の様な形となっています。この見方については以下の通りです。

  • 営業CFがプラスに伸びている:本業の業績が好調であり、十分な利益を稼いでいる
  • 投資CFがマイナス:将来への利益を目的として投資を行っている
  • 財務CFがマイナス:有利子負債(借金)などの支払いが出来ている

もちろん営業CFが強く伸びていれば本業で利益をガンガン稼いでいる事になりますので、ここの伸びが強い事に越したことはありません。もしマイナスとなっていれば、危険な兆候と言えます。

そして投資CFについてはマイナスだと、大概は設備投資や技術的な投資などに資金を使用している事になるため、ある程度のマイナスであると適切な投資を行っているという部分が分かります。もしプラスであれば、何らかの資産を売却してプラスになっている可能性があると見る方が良いでしょう。

次は財務CFになりますが、ここは見方が分かれます。基本的には上図の様にマイナスとなっていれば、借金などの返済が行われているという事になりますので、つまり営業CFがプラスで利益が出ているという条件であれば、それを借金返済に充てる余裕があるとの見方が出来ます。しかしこの財務CFはプラスであっても、条件によっては問題はありません。これは次の「成長企業」にて説明します。

私が投資をする際には、上記3つの条件が重なった場合に投資を検討します。何故なら健全なキャッシュフローが構築されているとの見方が出来るためです。

成長企業

上図は成長企業に見受けられるタイプです。この見方については以下の通りです。

  • 営業CFがプラスに伸びている:本業の業績が好調であり、十分な利益を稼いでいる
  • 投資CFがマイナスに伸びている:将来への利益を目的として、多額の投資を行っている
  • 財務CFがプラス:将来の利益を目的として有利子負債(借金)をしている

つまり要点としては、営業CFが伸びていることによって本業は好調であり、そして財務CFがプラスとなることにより資金の調達を行っていることが分かるが、この資金は投資CFに割り当てられて設備投資等に使用されており、将来の利益を目的として投資活動が行われている、という事です。

優良企業との見た目の違いは財務CFがプラスかマイナスかの部分になりますが、きちんと財務CFにおけるプラス方向への伸びが投資CFに適用されているか、この点がキモとなってきます。

このタイプの企業は成長性が期待できる可能性があるため、投資妙味はあると言えますが、もちろん他の情報も参照した上での検討が必要です。

注意点:3つのキャッシュフローは絶対ではない

3つのキャッシュフローは、あくまで企業活動におけるお金の流れの健全性を見るという事もありますが、これは過去のデータという事を忘れてはなりません。このため、幾ら投資CFが増加して設備投資などの将来に向けた準備をしているといっても、それが利益に繋がるとは確定的には言えません。また利益は健全だが有利子負債を莫大に抱えている企業というのもあります。

また今まで紹介した以外のタイプについては、基本的に何らかの難しい状態にある可能性がある、というニュアンスに落ち着くことになりますが、その難しい状態から利益が上がり、復活が見込まれることは普通に考えられます。

つまり一番重要なのは、将来において利益を出せるかどうかです。

将来利益が出るであろう企業に投資することが一番のポイントで、これによって株価の上昇や増配に繋がりますので、この点は注意事項になります。

ただし株式なんてものは投票制のようなもので、実際には人気がモノをいう場合もあり、企業のキャッシュフローと言うものは無視されることがしばしばある事です。いくら直近の業績がマイナスであろうと、市場は更に将来の利益を見据えているため値が上がっていたりすることもあります。

このため3大キャッシュフローの見方は絶対的なものではないですし、あくまで参考に使用できるという観点でのもと、使用することをオススメします。

タイトルとURLをコピーしました