UFJ銀行が休眠口座に手数料を付与するという、言わばテコ入れを検討している旨のニュースが出たようです。
- 共同通信:取引ない口座に手数料を検討 三菱UFJ銀、年1200円(外部リンク)
現状としては検討という段階であるため、確定ではありません。しかしその様な話が出ている事から、口座維持の為に大きな流れが出てきているようですね。手数料については、何処かで一律で手数料を取るなどの検討が過去にされてたはずですが、今回はUFJ銀行が休眠口座に限ってという事です。
本件については、UFJ銀行も相当に悩んだ末の検討ではないでしょうか。やはり消費者にとってネガティブ方向となるサービスの変更については影響が非常に大きく、何らかの反発も予想されるでしょう…
しかし日銀が低金利政策を取っている以上、日本国債を購入することによって利益を確保していた過去とは異なり、銀行は利益を得る事が難しい状態となっています。その上でお金を低い手数料で入金・出金できるサービスというのを提供しており、ましてや無料の場合もある訳ですから、結果として体力を削られ続けているのですね。
そしてATMでお金を動かすにせよ、又は銀行窓口であったとしても、運用するには莫大なコストが掛かります。
ATMであればお金を定期的に輸送しなければなりませんし、また監視だってします。そしてATM設備の維持費、電気代や通信費、また人件費も非常に掛かる事でしょう。これは銀行窓口であっても似たようなコストが必要です。
つまり、お金を動かすというサービスには大きなコストが掛かっているという事実があり、今までそのコストを銀行が請け負っていたという背景があります。しかし時代は移り変わる事によって環境は変化しました。この変化に対応してお金を動かせるサービスを享受するために消費者が負担するというのは、時代の流れになるのでしょうね。
今では至る所にATMがあり、そこから低い手数料でお金を入金・出金できるというのは恵まれた環境とも言えました。しかしそれは様々な方の苦労があって実現したのかと存じますが、昨今ではそれも限界に来つつあるというのが裏事情でしょう。
消費者としては、もちろん良いサービスの提供を求めるのが通常の姿勢だとは思いますが、サービスというのは必ずコストが掛かるものであるため、その良いサービスを受けるためにお金を払うというのも、当然の事だと考えるフシがあります。
しかし、今回のニュースとしては、ある意味では避ける事が可能なものであることから、現状としてはかなりマシなものであるのかもしれません。
今回の記事とはさほど関係がありませんが、私がワーストケースで考えているものは、将来的にクレジットカードの引き落とし手数料や。電子マネーへの移管手数料を、一律で消費者が負担するような事態を妄想しています。その様な時代が来なければよいですが…