プラチナは一癖あるコモディティ。投資の難易度は高い

コモディティ

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コモディティ関連に投資をする場合、プラチナは必ず名前の上がる金融商品と言えるのですが、これがまた一癖ある投資の難しい商品となっています。

また、よく金と比較されやすいプラチナですが、その特性は非常に異なる部分があり似て似つかない商品です。確かに装飾品などで金とプラチナは共に使用されるため、装飾品の原料という意味では同一ではありますが、それ以外の需要などが異なるため、全く別の特性となっています。

今回はそのプラチナについて、記述して行きます。

プラチナは希少価値が高いが、需用と市場が金より小さい

人類が発掘してきた金については約18万トンとも言われていますが、プラチナについては7千トンと言われており、プラチナについては比較にならないほど産出量が少ないといえるため、希少価値が非常に高いと言えます。

でも金と比べるとその需要が異なるため、結果として別の特性を持ちます。

今まで金については貨幣として利用されてきた事もあり、つまり貨幣経済に組み込まれるほどの歴史がありました。また金本位制として利用されてきたこともあり、人類はその金の魅力に捕らわれてきたとも言えるでしょう。そして現在ですら、外貨保有の代わりに金を保有する国もある位です。

変わってプラチナはその様な目的で保有されることが少なく、また自動車の排気ガスを抑える媒体としての需要があったため、どちらかと言うと産業の方向で使用される印象が強いと言えます。とはいえ最近はパラジウム等に押されており、その領域でも需要は控えめとなっています。

そしてプラチナは希少性が高いのですが、金と比べると市場規模は約20分の1ほどとも言われていることから、プラチナの市場としては非常に小さいものであると言えます。

有事の金とは異なる動きをするため、安全資産という見方は難しい

戦争の勃発など、有事の際にはマネーの逃避先として金が選択されますが、プラチナについてはその様な気配は薄く、どちらかと言うと原油などのコモディティに近い動きをすることがあります。

要は、金としては「マネー ⇔ コモディティ」としての関連性が強く出ることがありますが、プラチナとしては「コモディティ」という単一の視点から動く時があるので、別の動作をすることがあるのです。このため、プラチナと金は別物として考えておく方が無難とも言えます。

 

プラチナは市場が小さいため、ボラリティが高い

プラチナはそもそもの産出量が少ないという事も原因としてはあるのですが、市場が小さいが故に流動性が低く、そのためか時にはボラリティが高くなることがあります。また多くは南アフリカが原産地となっているため、政治的な意味でも、情勢的な意味でも左右されやすい所があります。

また2008年頃の話になりますが、高いプラチナの生産量を誇る南アフリカで電力危機が発生した際に、プラチナの価格が1300ドル近くから2100ドルまで上昇したことがありました。その後は一気に900ドル付近まで下落していますが、この通り短期的に値段が極端に推移することもある。

つまり何らかの要因で一気に値が上がるか、逆の下がる可能性もあるため、かなり取引の難易度が高い商品と言えます。

プラチナは金より諸々のリスクが高いため、投資については慎重に

前述から分かる通り、プラチナ投資は非常に諸々のリスクの高い商品となっています。装飾品としての需要は金と似たようなものがありますが、その他の要因によって似つかない値動きをするため、投資というカテゴリでは金と別の物として取り扱う方が良いでしょう。

もし私が保有する場合は、ポートフォリオ内に極小のサイズで組み込むくらいがオススメです。私はポートフォリオ上に0.2%位の僅かな保有としていますが、これでも持ちすぎているかもしれないと考える所はあります。また資金に相当な余裕がある場合にのみ組み込むべきだと感じます。

そしてプラチナは、金のように平時に積み立てておき、定期的に発生する有事の際に売却するという方法も通じにくいため、長期での保有の場合は、プラチナの価格が上昇する何らかの要因が発生することを待つ必要があるため、これも難易度が非常に高いと言えます。

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