「これ商品選択するのって無理だよ、分からない」
私の周りで積み立てNISAを始めた方から良く聞こえてくるフレーズです。そりゃそうですよ、投資なんて凄まじいほどにニッチな領域であり、どの投資信託がどういう特性を持っているかなんて情報は、前提知識が多く必要です。
また将来の利益が見えてこない金融商品の購入を判断する訳ですから、それによって非課税20年の拘束期間が設けられるため、一度購入した分に関しては後戻りが効かない所もあって判断に歪みが生じます。
こういう事もあって、商品選択については分からないのは当然なのです。だって私も分からないですよ、投資関連の知識が好きで情報を定期的に仕入れているとはいえ、逆に知識を入れる度にドンドン分からなくなってくる位ですから。
つみたてNISAは初心者にとって茨の道の制度とも言えてしまう
初心者の方にとって商品選択の難易度があまりにも高すぎる、これがつみたてNISAの難点です。これはそう簡単には解決しない問題でしょう。
そもそも商品を選択させるという流れが非常に厄介で難易度を極端に上昇させています。これは利点でも欠点でもあるのは承知の上ですが、これが無ければその様な状態は無かった事でしょう。
この選択が無いという状況を示すとすれば、以下の通りとなります。
- 口座開設
- お金入れる
- 自動で商品を購入して投資してくれる
これくらい簡単であれば、商品選択で悩むことも無くなるでしょう。これを思うとロボアドを彷彿とさせる仕組みです。でもロボアドを推奨するわけではありません。
何故商品を選択する方式となったかについては、考えられるものの一つとしては責任という問題が絡んでくることがあっての事と推測します。つまり投資は損益が絡むため、最終的な結論としては自己責任という部分に収束してしまう、この様な考えです。
前述の通りロボアドのように自動で購入してくれるものであれば、仮に将来長きに渡って大きな損失をもたらしてしまった場合は、自動で購入設定した商品に問題があったとの論調となり、この制度設計に携わった方々が責任を追及されることとなるでしょう。利益が低い場合もしかりです。でもそれは余りにも酷な話です。
そう考えると、やはり個人で選択する事がベストになってしまう、そこが難しい所です。
解決方法は乏しくも
これは商品のオススメ記事をネットに流していくことや、運用実績をもって示すことが商品選択の道筋を示す一つの手段だと思っていますが、長きに渡って金融リテラシーを継承していくことも方法として挙げられます。
草の根活動に近い形でその世界を作り上げて行く事になりますが、おこがましくもその一端に携わっているかもしれない、そんな考えが頭の隅をつつくこともあり、最近は記事を書くことが怖くなりつつあります。
また、つみたてNISAは金融庁や証券会社の方々が連携して作り上げた素晴らしい制度であるため、本来であれば多くの方が実施すべき制度であるとの認識を持っています。
初心者の方が商品選択に煩うことが無くなれば更に良い制度となったのではないか、欲を言うとそうも考えてしまうことがあります。