【日本株ETF・1698】上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)の評価

日本株で高配当と言えば様々な銘柄がありますが、その中で100銘柄を詰め合わせたETFが上場インデックスファンド日本高配当 (東証配当フォーカス100)【1698】となります。そして略称が上場高配当です。

分配金利回り(配当利回り)としては2.8%付近であり、ETFにしてはそこそこの部類です。またJリートを含むという高配当ETFの中では珍しい特徴を持ち、セクターとしても特殊な構成をしている事から注目しているETFではあります。

以下より内容を記載していきます。なお、本記事の情報は2018年11月12日時点での情報となります。




基本情報

対象インデックス 東証配当フォーカス100指数
コード 1698
構成銘柄数 100
分配金利回り 約2.83%
純資産 189億円
信託報酬 0.3024%
分配頻度(確定月) 年4回(1、4、7、10の各8日)

信託報酬は0.3024%で、高配当ETFの中ではそこそこな部類の率となっています。純資産については189億円とある程度の資金が流入しており、一定数のユーザが付いている商品です。そして名称に100と付くだけあって構成銘柄数は100です。

なお分配頻度は年4回であり、米国企業のように短いスパンで貰えることが個人的には嬉しい点です。そして権利確定月は年に4回となっていますが、企業の決算が多く重なる3月・9月付近で分配金が高くなるということはなく、この4回とも一定した額を受け取ることとなりますが、この点に関しては後述いたします。

次に上位30銘柄と、セクター比率を確認しましょう。

順位 アセット 銘柄 比率
1 株式 花王 7.11%
2 株式 日本たばこ産業 6.62%
3 株式 キヤノン 6.45%
4 株式 トヨタ自動車 5.66%
5 株式 ブリヂストン 5.12%
6 株式 キリンホールディングス 4.39%
7 株式 大塚ホールディングス 4.29%
8 リート ジャパンリアルエステイト投資法人 投資証券 3.13%
9 株式 三菱UFJフィナンシャル・グループ 3.03%
10 リート 日本ビルファンド投資法人 投資証券 2.73%
11 株式 日本電信電話 2.28%
12 株式 三井住友フィナンシャルグループ 2.28%
13 株式 本田技研工業 2.07%
14 株式 みずほフィナンシャルグループ 1.79%
15 株式 三菱商事 1.53%
16 株式 東京海上ホールディングス 1.51%
17 株式 KDDI 1.49%
18 株式 AGC 1.37%
19 株式 NTTドコモ 1.27%
20 株式 武田薬品工業 1.15%
21 株式 ヤマハ発動機 1.13%
22 株式 伊藤忠商事 1.10%
23 株式 三井物産 1.08%
24 株式 小松製作所 1.07%
25 株式 トレンドマイクロ 1.06%
26 株式 クラレ 1.05%
27 先物 東証株価指数先物 1812 0.97%
28 リート ジャパン・ホテル・リート投資法人 投資証券 0.91%
29 株式 日産自動車 0.88%
30 株式 ヒューリック 0.82%

1位に花王が入るという、高配当ETFの中ではかなり珍しい構成です。また6位のキリンホールディングス、7位の大塚ホールディングスという所も、個人的に注目する部分ではあります。

またJリートが含まれている点もかなり珍しく、その銘柄をピックアップすると8位のジャパンリアルエステイト投資法人、10位の日本ビルファンド投資法人が挙げられます。この2つのJリートは物件取得額が1兆円を超える、全Jリート中で上位1~3位に入る位の超巨大Jリートです。

もしこれらの銘柄を個別株で保有している場合は、このETFを購入する際に個別株を売却するなどして競合を回避する策を取るか、それを考慮した上で保有する必要がありそうです。

次にセクター比率を確認していきましょう。

業種 比率
食料品 11.31%
輸送用機器 10.77%
その他 10.38%
化学 10.18%
電気機器 8.57%
銀行業 8.53%
ゴム製品 6.74%
情報・通信業 6.59%
卸売業 5.29%
医薬品 5.27%

他の高配当ETFは輸送機器や銀行業が首位になることが多いですが、上場高配当では珍しく食料品が1位に君臨しています。3番目にその他がありますが、これは恐らくJリートであると推測します。

私個人としては銀行業や輸送機器に特化することはそれなりの欠点を持つと考えているため、この上場高配当は食料品が多いことを含めてセクター分散が上手く行われており、その点はかなり注目すべきETFだと考えています。

またリートを含むところは甲乙つけ難いですが、超大型リートを主体に組んでいるため、分配金は犠牲にするが手堅くはなるという印象です。




ETFの銘柄選択方針

このETFには銘柄選択方針が以下の通りに示されています。

東証配当フォーカス100指数は、時価総額および予想配当利回りに着目して選定された100銘柄(株式90銘柄、REIT10銘柄)を対象とする指数です。基準日(平成22年2月26日)を1,000ポイントとして算出されます。

構成銘柄は毎年1月および7月に見直しを行ないます。TOPIX1000および東証REIT指数の構成銘柄(3月、6月、9月、12月決算期の銘柄)のうち、時価総額および予想配当利回りが上位の銘柄を対象としています。

引用:日興アセットマネジメント サイトより

実際には選定基準がもう少し複雑ですが、要はTOPIX1000の中で、時価総額と予想配当利回りが高い銘柄を選考するということになります。

この内容だけ見ると、上位銘柄のうち1位となっていた花王については相当に値が上がっていたことから、選定されていたものと推測します。

分配金の推移

決算日 10口あたり
基準価額
10口あたり
分配金額
2018年10月08日 1,8842円 126円
2018年07月08日 1,8215円 123円
2018年04月08日 1,8634円 123円
2018年01月08日 1,9978円 126円

上場高配当は単元が10口であるため、2018年は年間で額は498円の分配金が出ています。分配金は安定した額を出しており、企業の決算が重なる3月と9月の後に多く出るといったことはありません。

日本株特化型の高配当系ETFとの比較

配当込みのトータルリターンを見て行きましょう。データについてはmyINDEXより取得しており、2018年9月末時点でのデータとなります。

少々注意点がありまして、上記のデータは2018年10月の市場急落の期間が含まれていないため、リターンが高く見えることになります。そのため現状としてはいずれも数%と低いという事をご了承ください。

ETF コード 信託
報酬
リターン(年率)
1年 3年 5年
上場高配当 1698 0.3024% 7.7 10.1 11.4
日本株高配当70ETF 1577 0.3456% 9.4 11.3 11.4
日経高配当株50ETF 1489 0.3024% 10.2
大和高配当40 1651 0.2052% 8.8
iシェアーズ MSCI
ジャパン高配当利回り
1478 0.2052% 3.9

赤字の行が上場高配当のデータとなりますが、1年リターンではそこそこ、5年では日本株高配当70にも負けていないリターンです。

信託報酬に関しては0.2052%の2つのETFに負けていますが、僅かな差であることと、セクター構成がかなり異なっていることを含めて、上場高配当は割り切って考えても良い位であると、個人的な感想があります。

そして勿論このデータは過去リターンであることと、どのETFも構成銘柄が異なっていることから、今後はどの様に推移するかは未知数です。




株式とJリートというアセットを組み合わせ、セクター構成が特殊な高配当銘柄を保有が可能

この上場高配当の特徴としては、そのセクター構成が特殊であることが良い点だと考えています。100銘柄中、株式を90銘柄、Jリートを10銘柄という分散と、セクター構成が食料品が上位に来るなど、他の高配当ETFとは異なる構成をしています。

しかし全銘柄が異なるという訳ではなく、JTなど一部の銘柄に重複が生じていることは事実であり、またJリートを含めることに関しては賛否両論あることとは思います。

ですが高配当の100銘柄を分散して保有できることも強みになりますし、1.8万円近くという少額から購入可能であることも利点として挙げられます。個別株の高い配当金を犠牲にするという欠点はありますが、ETFにて購入銘柄選定を行って貰うという観点もあり、それなりの利点はあるでしょう。

そして最後に、上場高配当は配当金を受領するときは2.8%の前後で受領することになりそうですが、面白い特徴とセクター構成を持つことから、相応の利点が存在する良ETFの一つではあるでしょう。ですが購入する量を制御することを考えて、選択すれば良いと個人的には考えています。

終わりに

他の高配当系ETFの記事もありますので、以下に一覧ページを貼り付けておきます。お時間のある時に閲覧して頂ければ幸いです。

●日本株高配当系ETF

また月並みではありますが、投資は政治・経済に大きく左右される先の見通しが極めて困難で混沌とした世界であるため、確証が得られません。そのため投資は自己責任でお願いしてしまうことをご容赦ください。


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