【投資信託】eMAXIS Slim国内株式(日経平均)の評価

投資信託

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今回はeMAXIS Slim国内株式(日経平均)の私的評価を記載していきます。なお本商品に関してはつみたてNISAでは購入可能ではありますが、しかしiDeCoでは購入可能なところは見受けられませんでした。

では内容を記載して行きましょう。なお、本記事の情報の多くは2018年9月8日時点での情報となります。

 

■eMAXIS Slim国内株式(日経平均)の商品概要

日経平均225の値動きに連動する投資成果を目標とする商品であり、概要としては以下の通りとなります。

対象インデックス 日経225
信託報酬 0.17172%
繰り越し分配金 402(1万口あたり)
販売手数料 ノーロード
対象インデックスの
配当金予測
1.84%
投資信託の分配金 今のところなし
実質コスト 不明
投資対象 日本
構成銘柄 225

ここは後述しますが、他の商品と比較して信託報酬については最安値ではありませんが十分に低い範囲です。

そして2018年4月25日に決算日があったため運用報告書が公開されました。その内容によると約4%の分配金が再投資されています。なお2018年2月2日が設定日であるため本決算においては2ヶ月間の運用報告になりますが、その短さからファンドには配当金が入っていません。

ですがこれだけの分配金が再投資された理由は詳細な情報は見受けられず、売買の結果によるものなのかは今のところ不明です。ただ日経平均自体は約1.84%の配当金がでるため、通常であれば今後はこの額が再投資されるとは見ています。

実質コストについては上記の運用報告書にて記述がありましたが、2ヶ月間の運用で0.4%が掛かっています。ただ1年間の運用分ではないため、今後は注視する必要があります。

そして直近の構成は以下の通りとなっています。

出典:eMAXIS Slim国内株式(日経平均) 月次レポート

日経平均自体は構成比率が偏っている事が問題視されており、様々なところからその是正について提起されています。そのため上図からも分かる通りファーストリテイリングの8.02%と、ソフトバンクの4.57%が見て取れます。

通常であれば大きくても2~3%が好まれるため、指数としては非常に偏りのあることが見受けられます。そのため極論な話として現在の日経平均はこの2社で支えられてしまっているため歪が生じていると言えます。指数をけん引するという意味では良いとも言えますが、その許容範囲を超えていることが問題です。

ですがこの2社が異常に優秀な利益を上げており、他社がそれ程利益を上げていないかと言うとそのような状態ではありません。日本だけでなく世界の経済や生活を支える素晴らしい企業群であることは確かです。

■他のeMAXIS Slimシリーズ一覧との比較

ファンド名 カテゴリ 1年間
リターン
信託報酬 純資産
eMAXISSlim国内株式(日経平均) 株式 0.17172% 5.64 億円
eMAXISSlim国内株式(TOPIX) 株式 9.25% 0.17172% 38.9 億円
eMAXISSlim全世界株式(除く日本) 株式 0.15336% 20.03 億円
eMAXISSlim全世界株式(3地域均等型) 株式 0.15336% 4.9 億円
eMAXISSlim先進国株式インデックス 株式 14.79% 0.11826% 205.21 億円
eMAXISSlim米国株式(S&P500) 株式 0.1728% 26.05 億円
eMAXISSlim新興国株式インデックス 株式 -0.22% 0.2052% 82.79 億円
eMAXISSlimバランス(8資産均等型) バランス 3.44% 0.1728% 152.89 億円
eMAXISSlim国内債券インデックス 債券 -0.37% 0.15012% 21.24 億円
eMAXISSlim先進国債券インデックス 債券 -1.32% 0.1836% 23.35 億円

赤字とハッチングにて示した部分が本商品となります。この商品自体の1年リターンの情報は出ていませんが、日経平均自体の1年リターンは配当込みで約+15.2%となっています。

1年リターンだけの話になりますが、実はeMAXIS Slim先進国株式より日経平均の方がトータルリターンが大きかったのは事実です。ですがこれは日銀ETF買い支えがあった事を忘れてはなりません。

また直近では日銀のETF購入において方針が日経平均からTOPIXに変更となりました。それにより今までのリターンは参考にならない可能性があり、今後は動きに大きな変化が生じる可能性もあると見た方が良いかもしれません。

そして純資産は5.64億円と少ないため償還の観点から30億以上は欲しいですが、日経平均は類似商品が溢れているものであるため、健闘している方だと思ってはいますが更なる資金の流入が望まれます。

■TOPIXとの比較

日本株式のインデックス商品には、株式市場全体に投資可能なTOPIXがあるため、日経平均とTOPIXの年率リターンの比較を見て行きましょう。(データはmyINDEXより取得しています)

分類 インデックス 1年 3年 5年 10年
リターン(年率) 日経225 15.2 4.9 12.3 7.1
TOPIX 10.6 4 11.4 5.2
100円 投資 日経225 115 115 179 199
TOPIX 111 112 172 166

基本的には日経平均の方がリターンは良く、TOPIXは劣後しています。ただ3~5年については致命的に差は出ていません。しかし前述の通り日銀ETF買い付けがTOPIXに変更されたため、今後はリターンに変更がある可能性があります。

ましてや3年前のリターンと比較して、日経平均の方はダイレクトな日銀ETF買い支えがあったにも関わらず、TOPIXが肉薄していることは意識する必要があります。ちなみにTOPIXの配当利回りは約2%のため、日経平均の1.8%と比較すると差は僅かです。そのため配当による差は致命的に出ないものと考えた方が良さそうです。

現状として指数としては歪みがありますが、大型株で構成されており上位2社とその他が好調であればリターンをもたらす可能性があることは事実です。ただ分散性を考えると、私個人としては株式市場全体に広く投資可能で日銀の買い支えが期待できるTOPIXの方を多く保有したい所です。ただTOPIXはあまり良くない株も多く含むため、その点は留意が必要です。

そして指数の多くを占める、ファーストリテイリングとソフトバンクの2社を信じつつ、他の企業も信頼することが、日経平均に投資するための覚悟と言えるかもしれません。

■終わりに

eMAXIS slimシリーズを含めた、全ての投資信託の評価記事を以下に貼り付けておきますので、お時間がある時に見て頂ければ幸いです。

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そして月並みではありますが、投資は政治・経済に大きく左右される先の見通しが極めて困難で混沌とした世界であるため、確証が得られません。そのため投資は自己責任でお願いしてしまうことをご容赦ください。

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