【REIT・8968】福岡リート投資法人の評価-住居と商業施設が主体

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今回のブログ記事は福岡リート投資法人を紹介していきます。

では早速内容を記載していきますが、情報については2019年2月14日時点でのデータとなります。

■概要

メインスポンサーは福岡地所となっていますが、その他に福岡銀行、九州電力、JR九州などその他九州に関連したスポンサーを持っています。

また日本初の地域特化型REITであり、福岡を中心として九州全体および山口県・沖縄県を投資対象エリアとしているリートです。

このリートは、ほぼ九州に物件を固めているため地域特化型と言えます。また総合型ではありますが、商業施設や事務所などを主体として保有していますが、ホテルや住居なども手を伸ばしている事から、手広い手腕を持っています。

■各データから見る福岡リート投資法人の状態

少しだけ各情報の補足すると、NOIに関しては賃料収入であり、これは収入から実際に発生した管理費や固定資産税などの経費のみを控除したものです。つまり、純利益率のようなものと考えて下さい。

NAV倍率は純資産価値に対する投資口価格(株価)の割安度であり、 株式のPBRに近いものです。
それでは基本的な情報を見て行きましょう。

項目 情報
投資口価格 171900円
決算月 2月 / 8月
分配金利回り 4.16%
物件取得額合計 1960億円
物件数 29棟
NAV倍率 1.07
NOI利回り 5.65%
有利子負債比率(LTV) 39.09%
含み損益率 9.66%
構成 総合型
格付 JCR:AA-
R&I:A+
築年数 15.99年
前期平均稼働率 99.6%

JCRとR&Iから格付を取得しており、特にJCRからAA-という高い格付けを取得している点は強みです。また高い格付けということもあり、日銀が購入している銘柄です。

そして物件取得額は1960億円ということから中型に近いレベルです。また物件数は29棟と少なく、価値の高い物件を保有している事が分かります。

含み損益率は9.66%とそこそこといった値ですが、様々な種類の施設に分散している事と、九州という地域を考えると、十分な高さです。

またNAV倍率は1.07であり、投資口価格としてはそこそこの資金が流入している状態です。

そしてNOI利回りは5.65%とそこそこではありますが、個人的には施設分散の観点からこの値は納得です。

有利子負債比率については39.09%となっており、またここ数年は低く推移していることから、上手くコントロールされている印象です。

築年数については徐々に伸びつつあり、15.99年となっています。しかしまだ十分戦える年数ではあります。また稼働率はとても良好です。

■各決算データと地域別の分散状態

第26期
(2017年8月)
第27期
(2018年2月)
第28期
(2018年8月)
営業収益(百万円) 8122 8194 9178
営業利益(百万円) 2920 2965 3238
純利益(百万円) 2556 2623 2860
1口当たり分配金(円) 3422 3512 3593

3期分を見る限りは安定した推移となっています。

物件の取得を随時行っているリートであるため、営業収益はアップダウンの激しい時がありますが、しかし分配金としては安定しており、その点は今後も継続して欲しい所です。

取得額比率

商業施設 59.2%
事務所 26.9%
物流施設 7.4%
住居 4.3%
ホテル 2.2%

商業施設の比率が非常に高く、続いて事務所となっています。ただ様々な種類の物件を保有している事から、少しばかり欲張りなポートフォリオとなっています。

上位物件

順位 物件名称 取得価格 比率 用途
1位 キャナルシティ博多 607億円 30.97% 都市型商業施設
2位 パークプレイス大分 172億円 8.75% 郊外型商業施設
3位 キャナルシティ
ビジネスセンタービル
146億円 7.45% 事務所
4位 呉服町ビジネスセンター 112億円 5.71% 事務所
5位 木の葉モール橋本 100億円 5.10% 郊外型商業施設

地域別

九州 99.9%
沖縄 0.01%

地域別の比率としては、ほぼ九州で構成されています。そして添える程度に沖縄が存在しており、その比率は僅かです。(四捨五入しているため実際の沖縄比率はもっと低いです)

またキャナルシティ博多が旗艦物件であり、これは博多駅から500mほど離れた巨大商業施設となっていますが、その物件取得額は圧巻の607億円です。かなり巨大で価値の高い物件です。

私はキャナルシティ博多まだ行ったことがありませんが、いずれ福岡に行った際には必ず訪れたい場所の一つです。

■総括

分配金利回りは高いという訳ではなく、手堅い運用によってそこそこの安定したインカムを受け取る銘柄でしょう。

九州特化型という地域を絞ったタイプであるため、地域分散の観点からは少々弱いとも言えます。また九州地域は台風が直撃しやすいため、6~10月に掛けては台風の状況にハラハラさせられる部分があるでしょう。

なお私は地域特化型のリートは大好きです。これはその地域の不動産状況の一部が垣間見えるからです。そのため今後も応援したいリートの一つであり、また別の関西主体型、東北主体型、北海道主体型などのリートも出れば、面白いとは思っています。

■終わりに

投稿した全てのJ-REIT評価記事を以下に貼り付けておきますので、お時間がある時にご確認を頂ければ幸いです。

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