2018年の米国債発行額が確定したため、早速ではありますが内容を記載して行きます。
2018年は国債発行額が顕著に増加した
まず年単位でどれだけの国債を発行しているのか、リーマンショック前の2007年~現在に掛けてのグラフで確認しましょう。
※単位:億ドル
2018年の発行額は、前年と比較すると確実に増加しています。
かなり気になる部分としては、米国はインフレしているとはいえど、リーマンショックの2008から2010年までの発行額に近くなっており、米国の財務が非常に難しい状態となっていることが伺える点です。
米国の経済は昨年まで順調に推移していたと言えるのですが、米国債の発行額は増加に転じました。2019年は増加または減少かを見守る必要がありますが、このまま増加の一途を辿る場合は、日本国の財政の様に借金で首が回らなくなり、増税の道を辿ることが懸念されます。
米国債発行総額の推移
そして次は、米国債発行総額における今年1年の推移です。
※単位:億ドル
2018年の中旬から年末に掛けて、例年通り徐々に総発行額が増えてはいましたが、その増加が例年より多くなり22兆ドル付近にまで到達しました。実際のところはその発行額に少々誤差が出てしまいますが、おおよその額としてそこまで到達していると見て下さい。
今後に懸念されるのは米国の借金は雪だるま状態に増加していくことですが、少々まずいことに金利を上げた状態でこの発行額のまま推移していく可能性があります。
金利を上げる=新規で国債を発行する際には今までより大きい額で発行する必要がある、となりますので、米国の財務省の方々も頭が痛い状態なのではと思います。
米国の国債発行額が日本の様になるのは好ましくありませんが、ただ借金雪だるまの日本と異なる点は、米国は人口が増加しているという点です。これは増加を続ければインフレとなりやすいことから、歳入も増加して過去の借金を緩和できるという期待があります。
最後に
そもそも国の財政が成り立つには、経済が発展し、かつ適切な場所に資金が流れ、適切な量の資金が供給され、適切な額の消費が行われ、結果として適切な税金収入が入るという事です。
それが何処かに歪みが生じていることも原因ですが、これは資本主義に対する永遠の課題でもありますので、その制度を構築される時代はいつになるのか、私が生存している内に見ることは出来なさそうなのが、切ないところです。
そして最後に、2006年~2018年の米国債発行総額の推移をグラフ化したものを示します。
2019年の米国債発行額はどの様に推移するか、継続して追っていきます。