今回は投資と全く関係ないものとなりますが、最近ちょっと怖いな~と思った記事を紹介します。
BoomBerg:【コラム】中国が北極にも触手を伸ばしている(ブルームバーグの記事で、外部リンクです)
中国が原子力砕氷船を建造しているとのことで、北極にも手を出そうとしているのではないか、というニュアンスの内容です。
そして北極って地下資源も注目されてはいますが、実はかなりの戦略的な価値を持つ、貴重な地域とも言われています。
この価値とは分野が少し範囲があるため、今回はルートと言う観点で絞って見ることとしますが、このルートというのは、地球が球という特徴を持っているため、北極から様々な大陸へと短いルートでアクセスできる、ということが理由です。
北極海はもともと氷が多かったことから航路としてあまり使われていなかったのですが、その氷が減少しつつあり航路として活用できるのではないか、という見方が年々強くなりつつあるのです。
1年間で長期間と船舶が航行可能となれば、今までと比べて短期間で輸送が可能となる
それが今後も氷が融解し、航路として申し分ない能力を持ち合わせた場合は、北極海を制すると多くの大陸に短い時間でアクセス可能という、非常に便利な地域になります。
そして航路が開けた場合、貿易上の観点では短期間で輸送が可能という利点が発生します。これは航路が短縮されるため、それに掛かる燃料費の軽減や、日数短縮による人件費の削減などにより、大きな恩恵を受ける事が可能となります。
このため北極海の航路って凄い重要なんですよね。長期的に見て莫大な利益があると言っても過言ではありません。
もちろんここまでの話になると軍事的な価値も高いという事でもあるワケで、北極を制した場合は様々な大陸に圧力をかける事が出来るという、怖い地域でもあります。
つまり、もし仮にどこかの国が北極を制した場合、アメリカとしては北(カナダ)方面から圧力が掛かるという事にもなりうるため、国防上でも重要な地域という事です。
北極は国際的なルールが整備されていない
航路が使用可能となる前提の国際的なルールはきちんと整備されておらず、また環境も整っていません。そのため日本国としても、今後の状況によって他国との連携を行っていくことでしょう。
もちろん日本政府の資料でもその様な記述もあり、政府の方々が上手くやってくださることを応援したい所ではありますが、その間にとある他国などが独占することの無い様な状況であることを願うばかりです。
地球の環境が変われば、政治経済も一変する可能性があるのが怖い所です。そして今回の内容を投資に無理やり絡めるとすれば、その様な事が起こった場合には投資先として、とある企業に妙味が出てくる状況があるかもしれません。