今回のブログ記事はたわらノーロードNYダウの私的評価を記載していきます。
日本円でNYダウに投資可能な商品としてはETFや投資信託が挙げられますが、投資信託の方は複数の商品があり、その中でも信託報酬の値だけを見るとiFreeとたわらの2択となっています。
では内容を記載していきますが、本記事のデータは2018年12月13日時点でのものとなります。
たわらノーロードNYダウの商品概要
対象インデックス | ダウ・ジョーンズ工業株30種平均 (円換算、為替ヘッジなし) |
信託報酬 | 0.243% |
実質コスト | 0.443% |
販売手数料 | ノーロード |
投資信託の分配金 | 今のところなし |
投資対象 | 米国 |
構成銘柄 | 31 |
純資産 | 12億円 |
純資産は12億円と少なく、資金の流入が余り芳しくない商品と言えます。
信託報酬は0.243%であり、投資信託においてNYダウを指標とする商品の中では首位を争う商品ですが、実質コストは0.443%と少々掛かっている印象です。
なお肝心の指標となるNYダウインデックスですが、実は配当を含まない形で計算されます。そのため投資信託としては長期の運用において配当分が乗ることから、必ずと言って良いほどNYダウの指標を超えて推移します。
そしてNYダウは工業株30種平均と呼ばれ、その名の通り30銘柄で構成された米国の超有名指標ですが、たわらノーロードNYダウは31銘柄となっております。
この理由としては、米国ETFのDIAを含んでいるためです。恐らく調整用として構成銘柄に選択しているとは思いますが、このように他の金融商品を買い付けることによって指数に連動する形式を取っています。
構成銘柄上位10位
順位 | 企業名 | 比率 |
1 | ボーイング | 8.53% |
2 | ユナイテッドヘルス | 7.03% |
3 | SPDR ダウ(DIA) | 6.40% |
4 | 3M | 5.09% |
5 | ゴールドマンサックス | 4.85% |
6 | マクドナルド | 4.71% |
7 | アップル | 4.47% |
8 | ホームデポ | 4.37% |
9 | ジョンソン&ジョンソン | 3.63% |
10 | ビザ | 3.46% |
1位は航空宇宙機器開発のボーイング、2位が医療保険のユナイテッドヘルスとなっています。
そして3位に米国ETFのDIAとしており、そこそこの比率で含まれています。
セクター構成
セクター | 比率 |
資本財 | 19.88% |
ソフトウェア・サービス | 9.23% |
各種金融 | 7.62% |
ヘルスケア機器・サービス | 7.03% |
医薬品・バイオテクノロジー | 6.70% |
その他 | 6.40% |
テクノロジー・ハードウェア | 5.65% |
エネルギー | 4.90% |
消費者サービス | 4.71% |
食品・生活必需品小売り | 4.53% |
資本財が圧倒的首位となっています。これはボーイングなどの国際的に活躍している大型メーカなどが多く、強いシェアを持ち業績も良い方向で推移していることから、資本財が多くなっているものと推察されます。
NYダウ自体の、今までのトータルリターンは
データについてはmyINDEXより取得しており、2018年10月末時点でのデータとなります。また赤字で示した部分はインデックスそのものの指標です。
商品名 | 信託報酬 | 実質 コスト |
年率平均 | ||
1年 | 3年 | 5年 | |||
ダウ・ジョーンズ 工業株30種平均 |
ー | ー | 7.4 | 12.4 | 10.1 |
iFree NYダウ・インデックス | 0.243% | 0.288% | 8.4 | ー | ー |
たわらノーロード NYダウ | 0.243% | 0.443% | 8.3 | ー | ー |
上記のデータは年率平均であり、当然ながらその期間にマイナスやプラスになる年もある、つまりうねりを平均化したリターンとなります。もちろん今後はこのように推移するかは不明です。
そしてifreeとたわらは同一の信託報酬で、成績もさほど差異はありません。しかし実質コストに差が出ており、この点が少し気になる部分です。
たわらノーロードの方が少々実質コストが少々高く、ここが弱点となっている部分だと考えます。実質コストは純資産が少ないことも要因として挙げられるとは思いますが、今後の推移を見守る必要があります。
総括
投資信託でNYダウに投資を試みるのであれば、信託報酬的な意味ではiFreeか、たわらのどちらかになります。
しかし実質コストを見るとたわらの方が高く、純資産も心もとない状態であります。そのためifreeを選択する可能性が高くなりそうだと個人的に思っておりますが、引き続き2019年の実質コスト等の変化に注意したい所です。
しかし両商品ともにリターンについては致命的に差異があるわけではないので、今後もNYダウの投資信託を盛り上げて欲しいと思っています。
そして最後に、NYダウ・インデックスは株式100%のハイリスク商品となりますので、購入の際は時間分散を考慮した、積み立て投資をしっかりと実行した方が良いでしょう。
■終わりに
全ての投資信託の評価記事を以下に貼り付けておきますので、お時間がある時に見て頂ければ幸いです。
そして月並みではありますが、投資は政治・経済に大きく左右される先の見通しが極めて困難で混沌とした世界であるため、確証が得られません。そのため投資は自己責任でお願いしてしまうことをご容赦ください。