IPO株の投資は修羅の道。かなり高い確率で当たりません。
ひたすら申請しても当たらないのは当然の状況で、ましてや1年間ずっと応募し続けても、一件も当選しないなんてのは良くある事です。
何件応募しても落選することから、その落選の文字を見るたびに疲弊することはIPO投資家の宿命と言ってよいでしょう。IPOスケジュールを管理するマンパワーもバカになりません。
しかしそんなIPO投資は稀に当選することもあり、その際には数千円～数十万という利益の確保が可能となる時もあります。しかも適切な情報を集めればローリスクでそこそこのリターンを得ることも可能です。
しかし私としてはその利益だけでなく、キャッシュを確保するという観点からもIPO投資は有効だと考えています。
証券によってお金を預けなければIPOに参加できない
SBI証券、SMBC日興証券、マネックス証券、大和証券などは口座に資金を入れなければIPOに参加することは出来ません。
他の証券会社では資金が無くても参加可能なところもありますが、資金が必要となる証券会社については数十万の入金という前提条件が付与されます。
その前提条件が枷となることから投資資金が減り、つまりETFなどに投資が出来なくなるということから投資の幅が減ってしまいますが、見方を変えればこれがキャッシュを預けなければならないという制約になり、結果としてキャッシュを確保しているということになります。
このキャッシュはいざとなれば生活資金などに転換することも出来ますし、場合によっては暴落が起きた際にETFなどの購入資金として充てても良いでしょう。キャッシュなので使い方は様々あります。
つまりキャッシュを確保しつつ、ローリスク、そこそこのリターンとなる投資法を続けることが出来るのが、IPOの強みの一つだと私は思ってます。
ただリターンは高くないと心得ておくほうが良い
そもそもIPOは当たりませんので、得られるリターンは低いと考えておいた方が良いでしょう。
1000万をIPO投資に充てたとすれば、3年で30～60万の利益が出れば良い方と考えた方が良いです。しかしこの利益を年率換算すると1～2%の利益にしかなりません。
しかしキャッシュを確保するという観点を付け加えると、リターンが低くなってもそれなりに利点も存在するのではないかなと思う次第です。
なおIPOに沢山当たっている方々もよく見かけますが、その方々は家族など複数名で口座を確保し、そして元本が数千万というレベルでIPO投資を行っている方々もいますので、その当選に至る背景は人それぞれです。そして生存性バイアスも関係しているかもしれません。
年によっては普通にETFなどを買っていた方が良い時もあるのは事実
2013年頃からのアベノミクスや、2017年のトランプラリーなどは狂った上昇相場と言っても差支えがありませんが、その時代ではIPO投資をするよりもETFなどを購入していた方が利益を上げることが出来たといっても良い位でしょう。
ですがその相場で何処まで株価が上がるかというのは予測が付かないため、投資はかなり難しいと言えるでしょう。ここはリスクを取って個別株やETFを購入した方々がリターンを得るということです。
ちなみにおすすめしないのはIPO投資だけやるケース
IPOのみの投資はかなり精神的にきます。とにかく当たらないので、落選と言う現実を突き付けられ続けることにより投資で結果を出せないというジレンマに襲われます。
私も一時期はIPO投資のみやっていた期間があり、その時は頼みの利益がIPOだけと言う状態でした。ですがいくら応募しても当たらないという状況です。
配当を頂ける株も無い、投資信託も保有していないという状況で永遠と落選の文字を見続けることになります。これはかなり辛いです。
そのためIPO投資だけをやるというのは、私としてはおすすめがあまり出来ません。ただ強靭な心の持ち主の方であれば、IPO投資だけを選択するのも一興かもしれません。
