【投資信託】楽天・全米株式インデックス・ファンドの評価 VTIを日本円で購入可能な商品

米国株に投資可能なETFは様々ありますが、VTIは米国全体に投資可能な非常に優れたものです。そのVTIを日本円で購入可能な投資信託が、この楽天・全米株式インデックス・ファンドとなります。

分配金は1%台と少な目ではありますが、値上がりは上々であるため直近では利回りが良いのですが、その点も含めてこのブログ記事にて私的評価を記載していきます。またこの商品の名称を楽天VTIとして記述いたします。

なおこの商品はつみたてNISA対象商品であり、また楽天証券ではiDeCoで購入可能という幅広い形で購入可能な商品です。

では内容を記載して行きましょう。なお、本記事の情報は2018年8月23日での情報となります。

楽天・全米株式インデックス・ファンド(VTI)の商品概要

この楽天VTIの一番の特徴としては、実際はただ米国ETFのVTIを買い付けるだけのファンドという所です。これはバンガード社と楽天投信投資顧問が手を組んだ事によりリリースができた商品です。

また基本的な情報としては以下の通りとなります。

対象インデックス CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)
購入対象ETF VTI
販売手数料 ノーロード
投資信託の分配金 今のところなし
対象ETFの分配金 VTIでは1.61%の配当
信託報酬 0.1696%
実質コスト 不明
投資対象 米国のみ
構成銘柄 3628

対象インデックスは米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%となる約4,000銘柄で構成された株価指数であり、大型株~小型株まで網羅しています。つまりバリューもグロースも高配当も様々に含まれています。しかし現在のところ上記の通り投資銘柄数は3628です。そして円換算となりますので、もちろん為替の影響を受けます。

そして米国株ETFを直に購入する場合はドル転と高い海外手数料を支払わなければならないため買い方を注意する必要があるのですが、この楽天VTIはノーロード投資信託であるため購入時においては表面的ではありますが手数料が掛からないため、eMAXIS slimシリーズなど他のノーロード投資信託と比較的に自由に配分が可能とも言えます。

なお実質コストと、分配金再投資額についてはまだ運用報告書が出ていないため不明です。今後公表されたことを確認した場合は記述する予定です。

また2018年07月17日に決算がありましたが、その際に分配金は出ておりません。VTIにて発生する1.63%近くの分配金から税金を除いた額が楽天VTI内部で再投資される見込みではありますが、設定日が2017年9月29というとても若い商品であるため一回の決算しか通過しておらず、今後も課税繰り延べの観点から今後も出ないことを祈る必要があります。

構成銘柄とその他

続いて構成になりますが、まず上位10銘柄です。

順位 銘柄 セクター 割合
1 アップル テクノロジー 2.9%
2 マイクロソフト テクノロジー 2.7%
3 アマゾン 消費者サービス 2.5%
4 フェイスブック テクノロジー 1.7%
5 JPモルガン・チェース 金融 1.3%
6 バークシャー・ハサウェイ 金融 1.3%
7 エクソンモービル 石油・ガス 1.3%
8 アルファベット・クラスA テクノロジー 1.2%
9 アルファベット・クラスB テクノロジー 1.2%
10 ジョンソン&ジョンソン ヘルスケア 1.2%

グロースが多めに見受けられますがそれ以外も含まれています。高配当も比較的多いと言えるかもしれません。上位10銘柄だけ見ると非常にテクノロジーが多めに見受けられますが、次のセクターを見るとバランスが取れていたりします。

続いてセクターです。

順位 セクター 比率
1 金融 19.9%
2 テクノロジー 19.9%
3 消費者サービス 13.2%
4 資本財 12.9%
5 ヘルスケア 12.7%
6 消費財 8.1%
7 石油・ガス 6.1%
8 公益 2.9%
9 素材 2.5%
10 通信サービス 1.8%

セクター分類の上位としては金融とテクノロジーが同様の19.9%となっています。値上がりの期待できるセクター部分が多いという印象を受けます。

また補足情報として、本商品である楽天VTIと、実質的に買い付ける米国株ETFのVTIの信託報酬と分配金としては以下の通りです。

楽天VTI 本家VTI
信託報酬 0.1696% 0.04%
分配金利回り 1.61%

楽天VTIは多少コストは掛かりますが十分低く抑えられています。もちろんドル転できるのであればVTIを購入した方が圧倒的に信託報酬を抑えることができるため安くはなります。ですがドル転せずに日本円で購入でき、今後は分配金さえ出なければ分配金再投資が効くところが、楽天VTIの強みです。




楽天バンガードシリーズ一覧との比較

ファンド名 対象
ETF
1年間
リターン
信託報酬 純資産
楽天・全米株式 VTI 0.1696% 182.67億円
楽天・全世界株式 VT 0.2296% 119.77億円
楽天・米国高配当株式 VYM 0.2096% 12.22億円
楽天・新興国株式 VWO 0.2696% 8.26億円

赤字とハッチングにて示した部分が本商品となります。楽天バンガードシリーズはまだ1年経過していない商品ばかりであるため1年リターンは不明です。ですが上記全商品のリターンについては、後述いたします。

信託報酬は4商品のうち一番安く設定されています。ただ厳密には、この4つの投資信託において購入対象とする米国ETFにおいて一番経費率の安いETFがVTIであるため、結果として一番に信託報酬が安くなっているということが理由です。

また楽天VTIは純資産が182億円と桁違いであり、流石の人気と言えます。これは米国経済全体が好調であり、その中で大きく恩恵を受けているのが全米に投資をしているVTIで、つみたてNISA、iDeCo共に購入可能であること、色々な情報網でVTIの凄さが知れ渡ったなど、様々な要因から成り立っていると推測します。

このため償還の危険性は現在のところは無いとも言って良いでしょう。




楽天Vanguardシリーズに関わるETFと、S&P500とのリターン比較

楽天バンガードシリーズ自体は米国で販売されているETFを買い付けるだけのファンドであるため、それに関連するETFと商品の普及などから有名どころのETFを少しだけピックアップして、VTI自体を比較していきましょう。

データについてはmyINDEXより取得しており、2018年6月末時点でのデータになります。

ETF 投資信託 分配金 年率平均
1年 3年 5年 10年
VYM 楽天・米国高配当株式 2.89% 10.4 10.7 10.4 9.9
VTI 楽天・全米株式 1.63% 14.2 11.4 12.2 10.4
VT 楽天・全世界株式 2.92% 9.5 8.7 8.8 6.6
VWO 楽天・新興国株式 2.60% 5.1 7.5 4.9 2.5
S&P500
【IVV】
【VOO】
eMAXIS Slim S&P500等 1.82% 16.2 12.5 13.1 10.7

VTIはやはり1~5年という短い期間のリターンは非常に優秀です。ただS&P500と比較すると僅かながら低くめであり、そして10年リターンで比べると、VTI、VYM、S&P500と比較してそこまで大きな差が無いことも事実です。

そしてVTIは大型、小型、グロース、バリューなど様々な銘柄が含まれており、この景気が好調であるフェーズにおいては申し分のないリターンをもたらす素晴らしい商品です。ただ米国をほぼ全体的に投資できる反面、小型株も多く含まれることから景気後退局面などの特定期間において多少の変化が出る可能性も否定できないのかなとは考えています。

あくまで私個人の見解で、S&P500よりVTIの方を多く保有している私が言えた立場ではないのですが、もし私が米国株を始める方にポートフォリオの構築をお勧めする場合は、VTIの比率を100%など多く購入するのも一つの手段ではあるが、銘柄が厳しい基準で選ばれているS&P500の方も併せてバランスよく購入した方が良いかもしれないと、発言する可能性があります。

ただS&P500も少しながらグレーな小型株など様々と含まれますし、過去からのチャートを見る限りではS&P500とVTIはほぼ近似している状態です。ただ過去の確定しているリターンは将来の不確定なリターンを決定するものではないため、米国株に投資可能なS&P500とVTIの双方ともどの様に動くかは難しい所で、どちらかが数%と劣後する可能性だってあります。

最後に纏めますと、VTIのリターンは良い状態であり、楽天VTIはこれ一つで米国全体に投資できること、分配金が出なければ再投資可能であり、そしてつみたてNISAで購入可能であること、楽天証券ではiDeCoで購入できるという点を含めて、紛れもなく優秀な商品であると言えます。




■終わりに

楽天バンガードシリーズを含めた、全ての投資信託の評価記事を以下に貼り付けておきますので、お時間がある時に見て頂ければ幸いです。

・投資信託 評価記事一覧

そして月並みではありますが、投資は政治・経済に大きく左右される先の見通しが極めて困難で混沌とした世界であるため、確証が得られません。そのため投資は自己責任でお願いしてしまうことをご容赦ください。


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